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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年1月1日 No.3481 第57回四国地域経済懇談会を開催 -「ポストコロナを見据え、新たな未来を切り拓く~デジタル時代の四国創生」を基本テーマに

経団連と四国経済連合会(四経連、佐伯勇人会長)は12月9日、徳島市内で「第57回四国地域経済懇談会」を開催した。経団連からは古賀信行審議員会議長はじめ副会長らが、四経連からは佐伯会長はじめ会員約100名が参加し、「ポストコロナを見据え、新たな未来を切り拓く~デジタル時代の四国創生」を基本テーマに意見交換を行った。

懇談会に先立ち開催した昼食懇談会では、野地澄晴徳島大学長から、同大学における大学教育改革に向けた取り組みを聴き、四経連首脳を交えて懇談した。

経済懇談会では、冒頭の開会あいさつで四経連の佐伯会長が、コロナ禍は「大都市集中から地方分散へ」「デジタル化の推進」というわが国が優先すべき課題を浮き彫りにしたと指摘。四国地域においても、これらを取り組み課題の中心に据え、旧来の着想を大きく転換し、新しい時代を切り拓くべく、真剣に考え、果敢に行動していくとの決意を表明した。

経団連の古賀審議員会議長は、現下の状況を機に、Society 5.0の実現に向けた取り組みが加速するなど、「経団連と四経連が連携して進めてきたさまざまな活動が結果として大きな推進力を得た」としたうえで、(1)Society 5.0の実現(2)エネルギー・環境政策の再構築(3)働き方改革と人材育成(4)地域経済の活性化――などを通じた新しい経済社会の実現に向け、両団体のさらなる連携を呼びかけた。

■ テーマ1「ポストコロナに向けたデジタル化推進と新産業創出」

テーマ1の懇談では、四経連からの問題提起に対し、経団連から、

  1. (1)ステークホルダーの多様化・複雑化する要請を直視し、現在の企業の取り組みとの乖離を再認識したうえで、解決していくことが持続可能な成長のカギ(太田純副会長)
  2. (2)DX(デジタルトランスフォーメーション)を生活者の新たな「価値」を生み出すツールととらえるとともに、その価値の実現のために多様な主体が協力して創造する「協創」を進めることが重要(篠原弘道副会長)
  3. (3)デジタル技術を前提とした規制や制度の見直しは、後戻りすることなくスピード感をもって着実に推進することが必要(佐藤康博副会長)
  4. (4)イノベーションは多様な主体が連携することで生まれることから、産学連携の深化はますます重要(山西健一郎副会長)
  5. (5)スタートアップの育成には、既存企業とスタートアップの協業を含めたオープンイノベーションの促進が不可欠(片野坂真哉副会長)
  6. (6)経済と環境の好循環を図るなかで「2050年カーボンニュートラル」の実現を目指すためには、ビジネス主導のイノベーションの創出が必須(越智仁副会長)

――との発言があった。

■ テーマ2「ポストコロナの観光と地方創生のあり方」

テーマ2の懇談では、四経連からの問題提起に対し、経団連から、

  1. (1)観光産業は雇用の吸収力が高く、国内外からの人の往来を通じて国・地域、さらには国際的な相互理解を深めることができるという特長を持った産業。四国をはじめとする地方経済、わが国経済の潜在的な成長力を高める非常に有力な手段(冨田哲郎副会長)
  2. (2)政府や地方自治体はもとより、各地経済団体や大学などの関係機関との連携をさらに強化し、魅力ある地域づくりに取り組む(中村邦晴副会長)

――との発言があった。さらに、平野信行副会長、杉森務副会長から、地域経済・社会の活性化に向けた自社の取り組みの紹介があった。

◇◇◇

大塚国際美術館システィーナ・ホール

翌10日、一行は四経連の佐伯会長らとともに、特殊技術によって陶板で原寸大に再現した世界26カ国の西洋名画を展示し、文化財の記録保存、観光振興などの面で地域を代表する施設である大塚国際美術館を視察した。

【総務本部】

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