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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年1月21日 No.3484 東京工業大学「プロダクティブリーダー教育院(PLP)発展研修プログラム」を実施 -博士後期課程の学生がビジネス課題の解決に取り組む/経団連グローバル人材育成モデル・カリキュラム

経団連は2014年度から、東京工業大学のイノベーション人材養成機構と共に、将来産業界での活躍を志向する同大学博士後期課程の学生向けの講座「プロダクティブリーダー教育院(PLP)発展研修プログラム」を開講している。同講座は全3回の集中講座で、企業人が講義を行うとともに学生にビジネスにおける課題を提示し、学生がグループ討議を通じて課題への対応策をまとめるというPBL(Project Based Learning)型の教育プログラムとなっている。今年度の同講座は富士通の協力を得て実施。新型コロナウイルス感染症対策に鑑み、1回目と3回目の授業はオンライン形式とした。

12月5日の1回目の授業では、講師の宮田一雄富士通シニアフェローが、グローバル競争のなかで日本企業および同社が置かれる現状や現状を打破するための同社の取り組み、Society 5.0において求められる人材像などを説明した後、「新規事業の創出に挑戦せよ」との課題を提示した。さらに、同社社員や研究員が新規事業創出の挑戦事例について紹介。課題に取り組むうえでの材料を学生に提供した後、同講座を担当する和泉章特任教授のコーディネートのもと、5グループ23名の学生が最終発表に向けて課題に取り組んだ。受講学生のグループ分けや学生間のコミュニケーションには、富士通研究所が開発するサービス「Buddyup!」(※)を活用。異なる研究テーマに所属し初めて共同作業を行った学生らは、「多様性がありつつも近い課題意識を持つグループが作れた」「事前に他の参加者のプロフィルがわかりスムーズに議論を始められた」などと感想を述べた。

富士通研究所での中間発表

2回目の授業は、新型コロナ対策に十分配慮したうえで、12月18日に富士通研究所(川崎市)で行い、学生は富士通の技術の見学や博士号を持つ研究員との対話の後、グループワーク、中間発表に臨んだ。

1月9日の最終授業では、各グループが課題解決に向けて熱のこもったプレゼンテーションを行った。

プレゼンテーションの後には、宮田講師や和泉特任教授が、「難しい課題に一生懸命に取り組み、リアリティーのあるよい提案をしてくれた」「技術論にとどまることなくビジネスの議論も踏まえた、出来栄えのよい発表だった」など講評。さらに、ファシリテーターを務めた富士通の社員・研究員も交えた活発な意見交換も行った。

最後に、東京工業大学の水本哲弥理事・副学長が「社会人学生も含めバックグラウンドの異なる学生同士がグループ内でよい影響を及ぼし合いながら、富士通の抱える課題に真っ向から切り込み、ソリューションを提案してくれた」と総括し、同講座を締め括った。

同講座の終了にあたり学生らは、「ビジネスの考え方を体感できるよい機会だった」などの感想を寄せた。

経団連は、来年度も引き続き東京工業大学と共に同プログラムを実施する予定である。

※イベントやワークショップと連動してコミュニティーの交流を促進するサービス

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