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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年6月1日 No.3592 デサンティス・フロリダ州知事一行と懇談 -アメリカ委員会

経団連のアメリカ委員会(早川茂委員長、植木義晴委員長)は4月24日、米国フロリダ州のロン・デサンティス知事の来日の機会をとらえ、東京・大手町の経団連会館で懇談会を開催した。デサンティス知事のあいさつと、ローラ・ディベラ・フロリダ州商務長官兼同州経済開発公社総裁による説明の概要は次のとおり。

■ デサンティス知事

デサンティス氏

初めて日本を訪れることができ、非常に感激している。フロリダ州と日本の経済関係を一層深める絶好の機会である。税金が高く、犯罪対策が不十分な州、新型コロナウイルスに対する厳格な規制を敷く州から、フロリダ州には多くの人々が流入し、人口増加が顕著である。労働者のスキル向上とともに、金融サービス業・航空宇宙産業・防衛産業などが成長している。フロリダ州は、個人所得税が無く、法人税や規制面でも、ビジネスをしやすい環境が整っているため、州単独で世界第13位の経済規模を誇っている。フロリダ州は日本企業にとって魅力的な投資先であり、経済・技術・文化の面で相互発展を促進できると確信している。今回の訪日を通じて、フロリダ州と日本がさらに親密な関係を築き、幅広い分野での協力につながることを期待する。

■ ディベラ・フロリダ州商務長官

ディベラ氏

フロリダ州は、2030年までに、人材、イノベーション、インフラ、ビジネス環境、市民・ガバナンス、そして生活の質で最高の地位を目指している。フロリダ州は、カリフォルニア州やニューヨーク州から多くの企業が移転するなど、急速な成長を遂げており、ビジネス環境で全米2位、税制環境で全米4位に位置している。人口も2250万人(全米第3位)で、毎日約1000人が移住してきている。また、三つのスペースポート、20の商業空港、15の高深度港を持ち、国際的なゲートウエーとして機能している。以前はオレンジの生産地で静かな田舎というイメージだったかもしれない。しかし現在は、スペースポートにおいて、22年の米国内総打ち上げ数87回のうち57回が実施されるとともに、アメリカ航空宇宙局(NASA)や、SpaceXなどの有名な宇宙関連企業が拠点を置く航空宇宙産業の中心地として、先進的な技術開発が行われている。また、高等教育システムの改善に多くの資金を投入しており、高等教育システムの品質で5年連続で全米第1位を獲得している。STEM教育(注)を含む教育水準は向上し続けており、国際的なビジネスを展開するうえで、優れた人材がそろっている。日本企業の進出を促すため、税制面で優遇措置をはじめ、事業を展開しやすい環境を整えている。フロリダ州経済開発公社が、立地支援やインセンティブ制度を提供している。フロリダ州は、日本企業にとって魅力的な投資先となっている。今後も日本企業とフロリダ州の連携を深め、共に発展していくことを期待する。

(注)Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の分野における知識やスキルを統合的に学ぶ教育のこと

【国際経済本部】

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