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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2024年1月18日 No.3621 COP28に関する経団連の活動 -代表団をCOP28に派遣ほか

11月30日から12月13日にかけて、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)が開催された。経団連は、環境委員会幹部を中心とする代表団を現地に派遣し、日本経済界のグリーントランスフォーメーション(GX)・気候変動に関する基本的考え方や取り組みを積極的に発信した。

また、12月27日、東京・大手町の経団連会館で環境委員会(小堀秀毅委員長、野田由美子委員長)を開催した。経済産業省の畠山陽二郎産業技術環境局長から、COP28の成果やGX実現に向けた日本の取り組みについて説明を聴くとともに懇談した。

それぞれの活動等の概要は次のとおり。

■ COP28での活動

パネルディスカッションの模様

ジャパン・パビリオンにおいて、「GXを通じた持続可能な成長に向けて」をテーマとするサイドイベントを開催。カーボンニュートラル(CN)実現に向けたGXの重要性を訴えるとともに、経団連の主体的取り組みである「カーボンニュートラル(CN)行動計画」 「チャレンジ・ゼロ」を紹介した。また、国内外の有識者登壇のもと、(1)モビリティ・CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯蔵)・水素・再生可能エネルギーに関する取り組みについてのプレゼンテーション(2)グリーン製品市場の創出やエネルギー・トランジションに関する課題等についてのパネルディスカッション――を実施した。

このほか、日本政府交渉団幹部からCOPの交渉状況等について説明を聴いた。さらにグレッグ・クラーク英国対日貿易特使や、米国国際ビジネス評議会(USCIB)、英国産業連盟(CBI)、ドイツ産業連盟(BDI)、インド工業連盟(CII)といった海外経済団体と意見交換の場を持ち、日本の温室効果ガス排出量削減実績等を説明した。

■ 環境委員会(畠山氏説明)

1.COP28における最大の成果~GST

畠山氏

グローバル・ストックテイク(GST)は、パリ協定の目的達成に向けた進捗状況を評価するものである。各国は次期NDC(Nationally Determined Contribution、国が決定する貢献)の策定に際し、GSTを念頭に置くことが求められている。今回のGSTでは、エネルギーシステムにおける「化石燃料からの移行」が明記されるとともに、その手法に関して、「移行燃料の役割」の認識や「原子力」「低炭素燃料」「低炭素水素製造」「低排出技術」「低排出車」等の貢献が示されるなど、柔軟性が積極的に認められた。

「化石燃料からの移行」については、気候変動への対応を進めるうえで重要であり、「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」(GX推進戦略)とも整合性が取れている。加えて、現実的かつ多様なトランジションの道筋が強調され、全体として、従来の日本の主張が十分に踏まえられた結果となった。

2.日本から世界への発信

COP28には、日本から岸田文雄内閣総理大臣が参加した。首脳級ハイレベル・セグメントでは、日本がネットゼロに向けて順調に削減を進めていることや、経済成長やエネルギー安全保障と両立するよう、多様な道筋のもとで、すべての国がネットゼロに向けて取り組むべきことを訴えた。また、ジャパン・パビリオンにおけるサイドイベントにも登壇し、産業脱炭素化や、成長を続けるアジアの脱炭素化に挑戦する方針を示した。

吉田宣弘経済産業大臣政務官もCOP28に参加し、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)構想や削減貢献量、トランジション・ファイナンス等についての取り組みを発信した。

3.GX実現に向けた日本の取り組み

2023年末に取りまとめられた「分野別投資戦略」は、多排出産業等への大型設備投資支援や水素等への価格差に着目した支援など、GX経済移行債を活用した「投資促進策」と、市場創造に向けた「規制・制度」の見通しを具体化させたものである。国として、複数年にわたる投資支援にコミットするとともに、カーボンプライシング(CP)を徐々に引き上げていく方針等をあらかじめ明示することで、事業者の予見性を確保する。同戦略の着実な実施を通じて、GX投資に果敢に取り組める事業環境を整備し、日本におけるGXの実行を加速させていく。

また、24年夏ごろには「GX推進機構」を設立する予定である。設立当初は、債務保証等、GX投資推進のための金融支援を業務として行う。順次、排出量取引制度の運営やCPにかかる徴収等の業務も開始する。同機構の設立にあたり、経済界と協力し、必要な体制整備を進めていきたい。

【環境エネルギー本部】

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