経団連事業サービスは3月21日、東京・大手町の経団連会館で、次代を担う経営リーダーの育成を目的とする年間研修「経団連フォーラム21」(チーフアドバイザー=十倉雅和会長)の第35期修了式を開催した。講座修了に当たり受講生32人が、10カ月にわたる研鑽を経て自らの志を改めて見つめ直すとともに、さらなる飛躍に向けた覚悟を語り合った。同フォーラムのアドバイザーを務める山内雅喜ヤマトホールディングス参与、寺島実郎日本総合研究所会長が出席し、修了生への祝辞と激励の言葉を贈った。
■ 山内アドバイザー祝辞

2024年5月の開講式で「受け身で『出席』するのではなく主体的に『参加』して、今後自身が重要な決断を行う際の価値判断の基準を身に付ける有益な機会としてほしい」とお伝えした。これから皆さんは、経営者としてさまざまな場面に立ち会うことと思うが、常に自分ごととして捉え、考えることを忘れず、また自身の考えを発信する姿勢を持ち続けてほしい。そして、限られた情報や経験のなかで判断や決断を行う際には、自らを信じ、物事を前進させる気概を持って取り組んでほしい。本フォーラムの修了は皆さんの新たなスタートでもある。フォーラム21の修了生として新たなステージへと進み、活躍されることを願っている。
■ 寺島アドバイザー祝辞

フォーラム21に参加する意義は、企業経営を成功させるために経営者として時代認識を磨くこと、そして、同期メンバーとインテリジェンスユニットを形成することである。経営者がインテリジェンスユニットを持つということは、強力な課題解決力を持つことに他ならず、企業を取り巻く環境が急激に変化する現代において大きな強みとなる。皆さんは10カ月間の多彩なプログラムを通じて、業界の枠を超えて情報や知見を交換し、ネットワークを活用し、アドバイスし合い、新たな価値を共に創造できる関係性を築けたことと思う。共に学んだ同期メンバーとの縁を力に変え、これからさらに邁進してもらいたい。
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「経団連フォーラム21」は、経営哲学や国際情勢、哲学といった多岐にわたる内容の座学講座をはじめ、参加者がグループで討議する合宿講座、社会課題を体感するフィールドスタディ、文化芸術講座など、多彩なプログラムを提供している。一連のプログラムを通じて、受講者は広い視野、深い思考、新たな時代認識を習得するとともに、企業や業種の枠を超えた相互の研鑽により経団連ならではのネットワークを形成している。1990年の開講以来、これまでに1139人に上る経営人材を輩出し、経団連会員企業のトップに就任した修了生もいる。
第36期は5月26日に開講予定で、現在参加者を募集している。対象は経団連会員企業の役員・部長クラスで、定員は35人。参加申し込み、問い合わせは、経団連事業サービス講座事業部門研修担当(電話03-6741-0042)まで。
2025年度/第36期経団連フォーラム21
https://www.keidanren-jigyoservice.or.jp/seminar/cat3/21/4342a7ae83b38045243bd5a2146641e630266f88.html
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