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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2012年7月19日 No.3094 第45回東北地方経済懇談会を開催 -「決断と実行で東北を復興し、日本を再生する」をテーマに

東北地方経済懇談会であいさつする米倉会長

経団連(米倉弘昌会長)と東北経済連合会(東経連、高橋宏明会長)は11日、仙台市内のホテルで「第45回東北地方経済懇談会」を開催した。懇談会には、経団連から米倉会長はじめ審議員会議長・副会長らが、東経連からは高橋会長はじめ会員約280名が参加し、「決断と実行で東北を復興し、日本を再生する」を基本テーマに、活動を報告するとともに懇談した。

開会あいさつのなかで東経連の高橋会長は、まず東日本大震災からの復興に対する経団連の支援に謝意を表明。東北経済については、被災地沿岸部での食品加工業等の再開が一部にとどまっており、生産や消費が着実に回復しつつあるものの、欧州債務危機や円高など予断を許さない状況にあるとした。そのうえで、東北の復興・新生にあたり、(1)新設の「東日本大震災復興対策委員会」を軸に、被災地の復興、福島再生に全力を挙げる(2)復興の象徴的なプロジェクトとして、「国際リニアコライダー(高エネルギー加速器)」の東北誘致に積極的に取り組んでいく(3)自動車関連産業などを核に国際競争力のある産業群を育成していく――と決意を述べた。

続いてあいさつした経団連の米倉会長は、復旧・復興の進捗に大変勇気付けられるとする一方、がれき処理や地元産業の再建の復興は道半ばとの認識を示した。その後、6月の定時総会で取りまとめた事業方針を説明。重点課題として、(1)震災からの本格的復興(2)社会保障と税の一体改革と財政の健全化(3)民間活力による経済成長の実現――を挙げた。また、今年を「決断」と「実行」の一年と位置付け、「未来都市モデルプロジェクト」など民主導の経済成長を後押しする取り組みを加速していくと決意を述べた。

■ 活動報告

第1部の活動報告では、まず経団連から坂根正弘副会長が、復興施策推進体制、災害廃棄物処理、まちづくり、産業復興の4点について早急に取り組むべき対策をまとめた提言を説明。続いて荻田伍副会長は、防災・減災に向けた官民の役割分担と連携のあり方について、経団連の考えを説明した。渡文明審議員会議長からは、会員企業へのアンケート等に基づく経済界の被災者・被災地支援活動に関する報告があった。

東経連からは、鎌田宏副会長が、BUY東北運動や国際リニアコライダー誘致運動についての報告を行った。佐藤潤副会長からは、東北への観光客の来訪状況、復興ツーリズム等に関する説明があり、鈴木賢評議員会議長からは、マーケティング・知的財産事業化や産学アライアンス、グローバル・ビジネスの支援、ナチュラルイノベーションの促進に取り組む東経連ビジネスセンターの活動に関する報告があった。

その後、経団連からは、奥正之副会長が当面の経済運営と成長戦略について空洞化や財政悪化に歯止めをかけるには実質2%、名目3%を上回る成長が不可欠だとした。小島順彦副会長は政府の社会保障と税一体改革の概要を説明。歳入改革を成し遂げ、持続可能な社会保障制度の再構築に速やかに着手することが重要とした。斎藤勝利副会長は、少子化対策をめぐる政府の動向や経団連の主張を説明。待機児童解消とワーク・ライフ・バランスの推進が重要と強調した。渡辺捷昭副会長は、イノベーション政策について、研究成果の社会への普及までを意識した「課題解決型」に転換することが不可欠と述べた。篠田和久副会長は高齢者の継続雇用制度の対象者基準で、解雇または退職事由に該当する場合には除外できる仕組みとなった経緯を説明。その例外を法令上明確化することを求めていくとした。

■ 意見交換

第2部の意見交換では、東経連から、(1)災害に強い地域づくりと社会資本整備の促進(2)福島の地域再生(3)産業集積の再構築と新たな産業の創造(4)一次産業の競争力強化(5)電力供給の安定化と今後のエネルギー政策――の5点について問題提起があった。

これに対して経団連から、(1)諸外国との立地競争を見据え、物流インフラを都道府県の枠を超えて整備していくことが必要(宮原耕治副会長)(2)国からの権限や財源の移譲、二重行政の排除を通じて、地域の自立経営や成長戦略につぎ込む原資を確保していくことが重要(畔柳信雄副会長)(3)東北観光博や東北・北関東への訪問運動への支援、食品輸出の際の相手国の検疫条件の見直しが不可欠(大塚陸毅副会長)(4)未来都市モデルプロジェクトを通じ、社会の課題への解決モデルをつくり、産業の創出にもつなげていきたい(石原邦夫副会長)(5)高齢化と過疎化が進み、医師も不足している福島県桧枝岐村で医療とICTを組み合わせた未来都市モデルプロジェクトを進めている(三浦惺副会長)(6)TPPは他の経済連携協定の交渉を進めるうえでも、早期交渉参加表明が必要。農業はTPPにかかわらず、産業として自立させるべく支援が大切(勝俣宣夫副会長)(7)安全性が確認された原発については地元自治体の理解を得ながら、再稼働を速やかに進めるべき(西田厚聰副会長)――とコメントした。

【総務本部】

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