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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年10月10日 No.3149 イノベーション創出に向けた総合科学技術会議の取り組み聞く -産業技術委員会企画部会・産学官連携推進部会

説明する久間氏

経団連の産業技術委員会企画部会・産学官連携推進部会(須藤亮企画部会長)は9月24日、総合科学技術会議の久間和生議員および内閣府幹部から、最近の総合科学技術会議の取り組みについて説明を聞いた。

冒頭、久間議員から、「『科学技術イノベーション総合戦略(6月7日閣議決定)』において掲げられた司令塔機能強化に向け、(1)科学技術関係予算の戦略的策定(2)戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)(3)革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)――の三つの柱について、具体化に向けた取り組みを進めている。安倍首相のもと、経済再生が国の最重要テーマとして掲げられており、SIPやImPACTを企業にうまく活用してもらうことで、産業競争力の強化を図りたい」との説明があった。三つの柱の概要は次のとおり。

(1)科学技術関係予算の戦略的策定

今年度から科学技術関係予算案の検討にあたり、各府省の局長クラスが出席する「科学技術関係予算戦略会議」を開催し、概算要求前に各府省の認識合わせを行うという新たな取り組みを開始した。8月30日に概算要求が提出され、2014年度の科学技術関係予算総額は4兆1763億円となった。

(2)戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

SIPとは、総合科学技術会議のリーダーシップのもと、府省・分野の枠を超えた横断の取り組みを推進するプログラムである。各府省の協力のもと、14年度の概算要求として517億円を計上することができた。同プログラムでは、総合科学技術会議が選定した課題ごとにプログラムディレクターを置き、このリーダーシップのもと府省横断でプロジェクトを推進する。

(3)革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)

ImPACTとは、13年度に終了予定の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)(注)の後継となるもの。米国国防高等研究計画局(DARPA)を参考に、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を推進する。プロジェクトマネージャーに大きな権限を与え、予算配分やプロジェクトチームの編成等を一任する。同プログラムの成功はプロジェクトマネージャーの能力にかかっており、産業界から優秀な人材を積極的に推薦してほしい。同プログラムは、補正予算での創設を目指す。

(注)最先端研究開発支援プログラム(FIRST)=世界のトップを目指す30の先端的研究に対して支援を行う総額1000億円のプログラム

【産業技術本部】

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