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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年6月26日 No.3182 ドイツ航空宇宙センター(DLR)との懇談会開催 -日独宇宙産業協力推進に向けて/宇宙開発利用推進委員会

説明するグルッペ氏(右から3人目)

経団連は10日、都内でドイツ航空宇宙センター(DLR)との懇談会を開催した。下村節宏・宇宙開発利用推進委員長が司会を務め、DLR幹部や同国の主要な宇宙関係企業関係者から、各団体・企業の事業内容について説明を聞くとともに、日独宇宙産業協力の推進に向けて懇談した。説明の概要は次のとおり。

■ ドイツ航空宇宙センター(DLR)の概要=ゲルッド・グルッペ氏

日本とドイツは昔からよい関係にあり、両国の宇宙関係企業の関係もさらに強化したい。DLRは、ドイツのマックスプランク研究所、フラウンホーファー研究所と並ぶ三大研究開発機関であり、ドイツの連邦法に基づいて国としての宇宙戦略を実施し、同国を代表して宇宙関係のプログラムの契約を締結する権限がある。

ドイツの代表的な宇宙関係企業はエアバスとOHB(オーハーベー)の2社であるが、これに加え、宇宙事業を主とする中小企業が約80社、主要事業ではないが宇宙事業を有する中小企業が約200~300社ある。

日本とドイツは、国としての規模や技術力で共通のものがある。地球観測、ロボット、海洋安全保障などの分野で協力関係を構築したい。

■ 宇宙関係企業各社の概要

  1. (1)OHB
    当社は宇宙システムインテグレーターであり、宇宙システムおよび航空宇宙関係製品が主な事業分野である。具体的には、静止軌道衛星、レーダー、偵察衛星、気象観測衛星等のシステム関係のプログラムに参加している。

  2. (2)エアバス・ディフェンス・アンド・スペース
    当社は、防衛分野でヨーロッパ第1位、宇宙分野で世界第2位の企業であり、従業員は4万人超、営業利益は140億ユーロである。防衛分野の製品では戦闘機ユーロファイター、軍用輸送機A400M等、宇宙分野ではアリアン5ロケットや通信衛星等がある。

このほか、イエナー―オプトロニク(光製品)、テーサット(衛星部品)、アストロ―ファイン(衛星部品)、ユーロコット(ロケット製造)の各社がそれぞれ事業内容について説明した。

<意見交換>

経団連側の「宇宙利用のインフラを整備し、サービスを安価にするために、衛星や地上設備などを共通化すべきと考えるか」という質問に対し、グルッペ氏は、「コストを下げるためには競争環境を整備すべきである。日本とドイツは、衛星やロケットなどの宇宙インフラのみならず、ハードウェアやソフトウェアの分野でパートナーシップが組めると思う」と答えた。

【産業技術本部】

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