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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年10月15日 No.3242 子ども支援に関する企業の取り組みを聞く -社会貢献担当者懇談会

経団連は9月17日、東京・大手町の経団連会館で社会貢献担当者懇談会(金田晃一座長、山ノ川実夏座長)を開催し、住友生命保険の濱本信樹氏、須之内たか美氏、フィリップモリスジャパンの山尾ゆり氏から、子ども支援にかかわる両社の取り組みを聞いた。概要は次のとおり。

■ 住友生命保険「子育て支援の取り組み」

住友生命保険の濱本氏(左)と須之内氏

当社では子どもたちの居場所を豊かにするため年代・施設ごとにさまざまな支援活動を行っている。学童保育や放課後子ども教室がより楽しく、子どもたちの成長に資する場になるよう支援する「スミセイアフタースクールプロジェクト」はその一環だ。プロジェクトは大きく3つの柱からなる。

第1に、いのち、健康、未来について楽しく学べる「スミセイアフタースクールプログラム」を行っている。今年は選考を経て50カ所で実施予定だ。第2に、学童保育などで使える国内外の遊びツールをホームページで公開し、自由に利用してもらっている。第3に、スミセイアフタースクールプログラム応募団体に対し、独力でプログラムを実施できるよう、これまでのプログラム事例を収録した手引書「放課後をもっと楽しく!」bookを配布している。

プロジェクトの普及にあたっては、当社の全国の拠点ネットワークを活かし、全国の学童保育等に働きかけている。子どもを学童保育に預けて働いている職員も多いことから、社内においても共感度の高い事業である。

■ フィリップモリスジャパン「子ども虐待問題への取り組み」

フィリップモリスジャパンの山尾氏

米国本社では1990年代からドメスティク・バイオレンス(DV)問題に取り組んでおり、日本法人でもこの問題を扱うなかでDVとも関連し、同様に家庭で起きる子ども虐待に取り組む必要性を感じるようになった。

現在の取り組みの柱は、啓発としてのオレンジリボン運動への参加、早期発見・対応としての虐待防止・子育て相談ホットラインへの支援、そして自立支援だ。オレンジリボン運動では本社でのポスター掲示や社員による啓発ツールの配布、自立支援ではNPO等と連携し、子ども達の進学や自立に必要な資金助成、役所手続きや料理など生活に必要なスキルトレーニング、心のケアや自尊心向上の教育プログラムを行っている。

また、営業日1日を充てるボランティア・デーには、全社員の80%を超える社員が参加し、虐待を受けた児童が暮らす各地の児童養護施設を訪れ、清掃や子どもたちとの交流、バザー準備などに従事している。参加した社員にとってはボランティア活動を通じてやりがいを得られるだけでなく、児童虐待の現状を肌で学ぶ1日になっている。

【政治・社会本部】

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