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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年12月3日 No.3249 グレーゾーン解消制度、企業実証特例制度について聞く -行政改革推進委員会規制改革推進部会

経団連は11月9日、東京・大手町の経団連会館で行政改革推進委員会規制改革推進部会(竹村信昭部会長)を開催した。経済産業省の橋本真吾産業構造課長から、グレーゾーン解消制度と企業実証特例制度について説明を聞いた。
説明の概要は次のとおり。

1.制度の位置づけ

産業競争力強化法が昨年1月20日に施行され、初の企業単位の規制改革制度であるグレーゾーン解消制度と企業実証特例制度が新設された。これにより(1)規制改革会議等が中心となる全国単位の改革(2)特区制度を通じた地域単位の改革(3)企業実証特例制度による事業者単位の改革――が可能となり、三層構造で規制改革を推進する仕組みが整った。

2.グレーゾーン解消制度

グレーゾーン解消制度は、現行の規制の適用範囲が不明確な場合、事業者が実施する新たな事業活動に即してあらかじめ規制の適用の有無を確認する制度である。具体的には、事業者が規制適用の有無について事業所管大臣に確認を依頼し、事業所管大臣が規制所管大臣に確認して回答を得たうえで、事業所管大臣と規制所管大臣の連名で事業者に回答を通知する。

既存のノーアクションレター制度では、事業者が規制所管大臣に直接確認を依頼する必要があるため、事業者の負担が軽減されている点が特徴である。

申請実績は現在59件であり、主な活用事例として(1)自己採血した血液を検査し、その結果を利用者に通知するサービスや、コールセンターによる外国人患者への医療通訳サービスが医師法に抵触しないこと(2)医療機関が医薬品を担保に資金調達を行い、破綻した場合に当該医薬品を医薬品販売業者に販売・授与し、その換価代金相当額を金融機関が受領する行為が医薬品医療機器法等に抵触しないこと――等の明確化が挙げられ、制度を活用した事業者の新たなビジネス展開につながっている。

3.企業実証特例制度

企業実証特例制度は、新たな事業活動が現行法上、規制対象となる場合、安全性等の確保を条件に事業者単位で規制の特例措置を設ける制度である。同制度は2段階に分かれており、第1段階として、事業者が事業所管大臣に規制緩和を要望し、事業所管大臣が規制所管大臣と協議・調整したうえで、規制の特例措置が創設される。第2段階では、事業者が新事業活動計画を策定・申請し、事業所管大臣の認定を受ければ規制の特例措置を活用することが可能となる。第1段階を要望していない事業者であっても、創設された特例措置を活用して新事業活動計画の申請・認定を受けることが可能であり、使い勝手の良い制度となっている。

申請実績は現在9件であり、主な活用事例として(1)半導体製造に用いる超高純度ガス用容器の再検査における超音波検査等の先進的検査手法の導入(高圧ガス保安法の特例)(2)物流用途に限り踏力の3倍のアシスト力を持つリヤカー付電動アシスト自転車の活用(道路交通法の特例)(3)搭乗型移動支援ロボット(セグウェイ等)の公道走行の実施(道路交通法、道路運送車両法の特例)――等が挙げられる。

経済産業省をはじめ事業所管省庁では、申請書の書き方や規制所管省庁との交渉に向けた議論の対象の整理等、事業者に対するきめ細やかなサポートを実施している。質問・相談等は、新事業開拓制度推進室で対応している。

※両制度の詳細は、下記URL参照
http://www.meti.go.jp/policy/jigyou_saisei/kyousouryoku_kyouka/shinjigyo-kaitakuseidosuishin/

◇◇◇

説明終了後、同部会では「2015年度経団連規制改革要望(行政改革推進委員会担当分)」を審議した。

【産業政策本部】

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