1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2016年4月7日 No.3265
  5. 社員が参加する社会貢献プログラムの企画・運営聞く

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2016年4月7日 No.3265 社員が参加する社会貢献プログラムの企画・運営聞く -社会貢献担当者懇談会

左から草柳氏、岡林氏

経団連は3月23日、都内で社会貢献担当者懇談会(金田晃一座長、山ノ川実夏座長)を開催した。会合では、社内の協力を得た社会貢献活動の導入と展開をテーマに、日本たばこ産業(JT)CSR推進部の草柳直樹氏、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)リテール業務企画部の岡林聖子氏から、自社社員が参加する社会貢献プログラムの企画・運営について紹介を受けた。説明の概要は次のとおり。

■ 「JTの森」の取り組み=草柳氏

植物を原料とする製品を扱うJTとしては、事業の基盤となる自然環境の保護を重視している。現在、全国8カ所で森林保全事業を行っている。JTが所有者から森林を借り受け、森林組合などに整備管理を委託し、長期的に森づくりを行う。

「JTの森」を舞台に、社員と地元住民が参加し、森林作業体験や自然環境、地域文化を学ぶ課外教室などを行うイベント「森づくりの日」は、森がある地域の支社が企画・運営する。当初は本社が主導していたが、現在は本社で費用を負担しつつ、現地支社の自主性に任せることにした。支社では、通常業務と並行しての実施には苦労もあるが、JTの森の役割の説明や他地域のイベント視察を通じ、関係者にイベントの意義を理解してもらってきた。

イベントに参加した社員からは、地域との交流を契機に、活動が社会に役立っていることやその意義を実感したとの声が聞かれた。運営する社員も、プロジェクトマネジメントの経験は貴重と語っている。

■ 「MUFG Gives Back」の取り組み=岡林氏

MUFG Gives Backは毎年11月、全世界の社員に地域貢献活動へ参加してもらうプログラムである。東日本大震災において世界から受けた支援に対する恩返しの意味で、2013年から取り組みを始めた。15年には35カ国・6000人以上の社員が参加し、植樹や災害復旧、経済教室などを行った。

プログラムは、地域社会とのつながりを深め信頼を得ることを目的としている。特に海外ではMUFGの知名度・存在感を高め、同時に社員と会社とのつながりを強くすることが非常に重要で、当施策の効果に対する期待は高い。

取り組みは地域拠点ごとに企画・運営する。社会貢献への関心度や社会課題は国ごとにさまざまなので、なるべく各拠点の裁量に任せている。

社内の協力を高める工夫も行っている。プログラム開始にあわせ、海外部門を統括する副頭取が全海外拠点長宛にメールを出して協力を促すほか社内通達で参加を促すメッセージを出すことで、会社公式の取り組みであることを強調している。

【政治・社会本部】

「2016年4月7日 No.3265」一覧はこちら