Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年2月2日 No.3302  企業人を派遣し特別授業~法政大学 -女性活躍アクション・プラン「キャリア教育の充実」の実践

就業前の学生に対するキャリア教育は、女性活躍を継続的に推進するうえで最も重要な要素の一つである。そのためには男女問わず就業前の教育段階から、具体的なライフプランやキャリアプランを描くことができるよう支援する必要がある。そこで経団連では、キャリア教育充実のため、大学に対して企業からの講師派遣等を行っている。

その一環としてこのほど、セブン&アイ・ホールディングスの協力により、セブン‐イレブン・ジャパン取締役常務執行役員の藤本圭子氏を講師として、法政大学キャリアデザイン学部において、セブン&アイグループにおけるダイバーシティ経営の取り組みについて特別授業が行われた。講演の概要は次のとおり。

■ 「ワーク・ライフ・バランス」から「ワークライフ・シナジー」へ

セブン&アイグループの考えるダイバーシティとは、「個々人を重視すること」である。そのうえで、単なる「ワーク・ライフ・バランス」のみならず、「ワークライフ・シナジー」の実現を目指している。「ワークライフ・シナジー」とは、「仕事と生活を分けずに、両者の充実が相乗効果を生み出し共存共栄を目指す」考え方である。

セブン‐イレブン・ジャパンでは、店舗経営のマネジメントにおいて中核的な役割を果たすOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー/店舗経営相談員)をはじめ、さまざまな社員を対象とした働き方改革に力を入れている。特にOFCは、フランチャイズの加盟店に対して経営コンサルティングを行う職種であり、その業務は多岐にわたる。こうした多忙な職務に就く社員についても、時短勤務やウェブ会議等を導入し、柔軟な働き方を実現している。このような取り組みの結果、さまざまな職種において、女性が活躍できる環境づくりが進み、女性管理職の比率も向上している。

■ 学生へのメッセージ

これから社会に出て行く学生の皆さんには、ぜひ「ワークライフ・シナジー」を実現できる企業を選択してもらいたい。そして、経済的にも精神的にも自立した人材として活躍してほしい。苦労することもあるかもしれないが、継続して取り組むことこそが、自立へのファーストステップとなる。

経団連では、今後も大学からの要請を踏まえ、企業人講師の派遣を行っていく予定である。

【政治・社会本部】