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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年7月13日 No.3323 平昌オリンピック・パラリンピックに向け冬季競技の魅力を語る -アルペンスキー元日本代表の皆川氏らと懇談/オリンピック・パラリンピック等推進委員会企画部会

説明する皆川氏

経団連のオリンピック・パラリンピック等推進委員会企画部会(山本一郎部会長)は7月4日、東京・大手町の経団連会館で、アルペンスキー元日本代表で全日本スキー連盟常務理事の皆川賢太郎氏らとの懇談会を開催した。企画部会の委員はじめ約80名が出席した。

2018年2月から3月に韓国・平昌(ピョンチャン)で開催される冬季オリンピック・パラリンピックを控え、出場に向けた国内予選や強化合宿が本格化している。会合では、スキーやスケートなど冬季競技の状況や見どころ、平昌大会への展望などを皆川氏ならびに各競技の関係者から聞いた。

皆川氏は冒頭、「長野で冬季オリンピック・パラリンピックが開催された1998年ごろが人気のピークで、同年のスキー・スノーボード人口は1800万人に達したが、2016年は740万人(推定)と、4割強に減少している」と、日本におけるウインタースポーツの現状を説明した。一方で、「北海道・ニセコのように、多くの外国人がスキーをするために訪れている好事例もある。豊富な雪が降るという日本の『資源』を活かして、再び国内外からの人気が高まれば、競技としてのスキーの強化にもつながる」と今後への期待を示した。

また、皆川氏は今年6月、全日本スキー連盟の競技本部長に就任しており、平昌大会をはじめとするオリンピックに向けては、「6競技18種目それぞれの普及に努めたい。22年の北京大会に続く26年には札幌が招致を表明、さらに30年は新潟で立候補の機運が高まっている。これらを見据え、長期的なビジョンをもって強化・育成に取り組む」とした。

続いて、スキー、スケート、ボブスレーの各競技の関係者が、それぞれの見どころや平昌大会での活躍が期待される有力選手などについて説明した。

まず、モーグル、ハーフパイプなどスキーフリースタイルについて、全日本スキー連盟副強化委員長の中野銀次郎氏は「過去に3個のメダルを獲得したが、選手個人の力に依存してきた面がある。カナダなどに学び、組織力を高めたい」と目標を語った。

続いてスキージャンプについて、日本代表男子コーチの森敏氏が「長らく用具やルール変更の歴史があり、情報戦がカギとなる競技。選手の実力は、十分にメダルを取れるレベル」と述べた。

次に、スピードスケートについて、強化スタッフナショナルコーチ(大学担当)の青柳徹氏が「『マススタートレース』という新種目も含めて、女子選手を中心にメダル獲得が期待できる。陸上トレーニングの導入、オランダ人コーチの招聘など、さらなるレベルアップと強化に取り組んでいる」と説明した。

ボブスレーについては、日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟強化部の鈴木寛氏が「女子選手の入賞を期待している。直線コースでの勝負が見どころとなる」と述べた。

最後に、各競技の関係者が「選手たちが競技に打ち込むためにも、安定した生活環境が不可欠。各企業による一層のアスリート雇用促進をお願いしたい」と呼びかけた。

【政治・社会本部】

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