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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年8月10日 No.3327 東京工業大学大学院と「経団連グローバル人材育成モデル・カリキュラム」を実施

経団連では会員企業の協力を得て、大学・大学院の学生にグローバルビジネスで働くことの動機づけを行うことを目的とした「経団連グローバル人材育成モデル・カリキュラム」を実施している。

その一環として、将来産業界での活躍を志向する博士後期課程の学生向け講座「グローバルリーダー教育院イノベーション人材養成機構・発展研修プログラム」を東京工業大学大学院と連携し開講しており、今年度は三菱重工業の協力を得て、6月から3回にわたり実施した。

企業人を交えた学生のグループディスカッション

学生の発表風景

Day1(6月24日)では、三菱重工業マーケティング&イノベーション本部の堀添浩司主席部員から、日本経済の現状や三菱重工業の事業活動の概要について講義があった後、「企業や大学が提供すべき価値と、必要となる製品やサービスを考えよ。対象分野は、社会を支えるインフラであると同時に今後世界的に大きな変化が見込まれる『エネルギー』もしくは『物流・交通』のどちらかを選択すること」との課題が提示され、16名の学生が5グループに分かれて検討を開始した。外国人留学生が多数参加していることもあり、ディスカッションでは英語を用いる場面も見受けられ、それぞれのグループのテーマ選定や今後の進め方について、企業人のファシリテーターに積極的に相談しながら決定していく様子がみて取れた。

Day2(7月7日)では、学生たちが神奈川県相模原市の三菱重工業相模原製作所を訪問した。ターボチャージャー、発電用エンジンの製造現場や実証実験設備等を見学の後、若手技術者とともにグループ討議を行い、課題解決の方向性を調整・確認するとともに、プレゼンテーションで利用する資料の作成等を行った。

そして、Day3(7月22日)では、企業人のアドバイスを仰ぎながら学生たちが課題解決に向けて最後の議論をした後、熱のこもったプレゼンテーションが行われた。学生からの発表に対し、講師の堀添氏をはじめとするファシリテーターからは「専攻分野でない課題をあえて選択してチャレンジしたことは高く評価できる。3日間という短期間のなかでもグローバルな周辺環境をとてもよく調べ、提案が改善されていった様子がみて取れた」「実際のビジネスモデルまで踏み込んで提案しているグループもあり見事だった。今後は提案商品やソリューションのターゲット層をより明確化するなどを意識してみてほしい」などのコメントがあった。

講座のコーディネーターである東京工業大学の古田健二特任教授からは、「課題解決ではなく、社会に出たときに大切になる課題設定に重きを置いたプログラムは学生たちには難しいものであったが、とても有意義なものになった」との総括があった。

経団連は来年度も同講座の開講に協力する予定である。

【教育・CSR本部】

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