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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2019年5月23日 No.3408 「外国人材の受入れ・共生に関するセミナー」開催 -外国人材との共生に向けて企業に求められる役割について聞く

経団連は4月17日、東京・大手町の経団連会館で「外国人材の受入れ・共生に関するセミナー」を開催し、第1部では出入国在留管理庁から新たな外国人材の受入れを中心に制度面での説明を聞くとともに(前号既報)、第2部は、関西学院大学の井口泰教授ならびに横浜市の赤岡謙国際局長から企業に求められる役割について講演を聞いた。第2部の講演の概要は次のとおり。

■ 「外国人の受入れに際し企業に求められる役割」 井口氏

これまでわが国では、一定の業務を遂行するために必要な技能と日本語能力を兼ね備えたミドルスキルの外国人材の受入れは限定的であった。こうした分野は、若年者の高学歴化と大都市への移動により充足が困難な職種が多い。

4月からスタートする新たな外国人材の受入れが、こうした分野において客観的な指標に基づいて受入れ範囲や人数を特定したかたちで進められることとなれば、国内の雇用に影響を与えることなく、労働需給のボトルネックの緩和につながることが期待される。

ただし、現行の統計では、未充足の求人情報について、募集期間や産業・職種別に集計されておらず、また、専門学校等の技能労働者の養成機関の定数充足状況などとの関係が明確でないことから、労働需給のボトルネックを客観的に裏づける方法が確立されていないことが課題となっている。

また、働き方についてみると、国際的にはいわゆる限定正社員制度が標準的な姿といえるなかにあって、わが国企業として外国人材を定着させていくためには、人権への配慮とともに、受け入れた外国人材のモチベーションや潜在能力を活かすような人事システム上の工夫が求められる。

■ 「自治体の取り組みと企業への期待」 赤岡氏

横浜市の外国人人口は2018年度末で9.9万人と、この5年間で2割以上増加し、基礎自治体として全国2位の規模となっている。

横浜市が実施した調査では、外国人が日常生活で困っている点や心配ごとは、日本語習得や雇用、医療、防災、子どもの教育等となっている。こうした支援ニーズに対して、横浜市国際交流協会がコーディネート役を担い、地域のNPO団体やボランティアとの連携を図ることで、外国人のサポート体制を整えている。

具体的には、国際交流ラウンジにおける多言語による生活相談をはじめ、地域日本語教室の開催等の日本語学習支援、来日して間もない児童生徒を対象とした日本語支援拠点施設「ひまわり」の開設、医療通訳派遣等の支援体制の構築、地域とのつながりづくりなどを実施している。

加えて、国の支援制度を活用して、専門機関と連携しながら外国人への情報提供・相談を多言語で行う外国人への総合的な拠点施設を今年8月に開設予定である。

他方、経済界に対しては、外国人材の受入れ経験のある豊富な大企業が持つノウハウを中小企業と共有できる取り組みや、在留外国人支援に取り組むNPO等への支援、外国人材のキャリア形成支援に役立つような資格取得やビジネスマナーに関する教育研修の充実などを期待したい。

【経済政策本部】

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