経団連自然保護協議会(二宮雅也会長)は9月28日、岩手県宮古市内で「『震災メモリアルパーク中の浜』復興ふれあいの森づくり6年間の活動報告会」を開催した。この活動は、経団連自然保護協議会と環境省が協力し、「自然環境の再生を通じた東北地方の復興支援」事業として約6年間にわたって実施してきたものである。同協議会は2014年5月の「震災メモリアルパーク中の浜」開園式において、地元関係者、市民の参加・協力により約400本の地域性苗木を植樹するとともに、その後の植樹地管理作業や地元小学校の行う復興・環境学習への協力などを行ってきた。今般、植樹地の植生が順調な回復をみせるとともに、同事業を地元関係者に引き継ぐめどが立ったことから、同協議会による活動は今年度をもって終了することとした。報告会には、会員企業のほか、宮古市、環境省東北地方環境事務所、浄土ヶ浜ビジターセンター、宮古市立崎山小学校、児童生徒とその家族、女遊戸(おなつぺ)自治会等から78名が参加した。
二宮会長は、開会あいさつで、「地域の皆さまと一緒に現場で活動することはとても貴重な機会であった。今後は、地域が中心となって、『復興ふれあいの森』を育ててほしい。復興ふれあいの森が、多くの市民や旅行者が集う場として、末永く大切にされることを希望する。会員各社にはこれからも豊かな自然の回復と地域の創生に心を寄せつつ、宮古市、そして、三陸復興国立公園に足を運んでいただきたい」と述べた。
来賓の山本正德宮古市長は、「14年5月の開園記念式典の際に植樹された苗木が、この6年間順調に成長していることを非常にうれしく思っている。宮古市では、崎山小学校はじめ各学校で復興・環境学習を行っている。これは意義深いものであり、今後もしっかり取り組んでいく」と述べた。
環境省東北地方環境事務所の小沢晴司所長は、「二宮会長はじめ経団連自然保護協議会会員各位、山本市長はじめ宮古市、女遊戸自治会の皆さま、宮古市立崎山小学校の関係者、復興・環境教育を受けた児童の皆さんには、この6年間、貴重な取り組みを続けてこられたことに、あらためて敬意を表する。この活動が、さらに発展、実り多い地域の創生につながることを祈念する」と述べた。
その後、同事業の6年間にわたる取り組みをまとめた動画を鑑賞するとともに、復興ふれあいの森づくりに携わった関係者との間で、宮古市をはじめとする地域における今後の取り組みなどについて意見が交わされた。
【環境エネルギー本部】