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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2019年12月12日 No.3435 小泉環境相との懇談会を開催 -COP25で脱炭素社会に向けた日本のイノベーションの発信で一致

小泉環境相

中西会長

経団連(中西宏明会長)は11月29日、東京・大手町の経団連会館で小泉進次郎環境大臣をはじめ副大臣、大臣政務官ら環境省幹部との懇談会を開催した。経団連からは、中西会長をはじめ副会長ら20名が出席。気候変動問題をはじめとする環境政策全般について幅広い意見交換が行われた。

冒頭、中西会長は、「環境問題は、いまや経済成長や日本の産業を考えるうえでの大きな前提条件となっている。脱炭素社会に向けて、イノベーションを進める必要がある」と述べた。これを受け小泉大臣は、「政府が掲げる『環境と成長の好循環』を言葉だけに終わらせず、社会での実現につなげていくために経済界とのコミュニケーションが欠かせない」と述べたうえで、「COP25等での国際発信をはじめ、経済界と連携して取り組みたい」との発言があった。

懇談では、幅広い環境問題について、「環境と成長の好循環」を実現すべく、日本政府と経済界が連携して取り組みを進めていくことで一致した。特に、気候変動問題について危機感を共有し、温室効果ガスを地球規模で長期にわたって大幅に削減するためには、民主導のイノベーションとその社会実装が極めて重要であることが確認された。関連して、経団連から、脱炭素社会に向けたイノベーションにチャレンジする企業等の具体的な行動を加速し、アピールする枠組みを検討している旨紹介があり、小泉大臣は、連携して取り組みを進めていきたいと応じた。

そのほか、小泉大臣からは、企業の先進的な取り組みの一環として、SBT(Science Based Targets、パリ協定と整合した削減目標)に関し、日本として認定企業数世界一の奪還を目指すために、企業のコミットメントを求める旨呼びかけがあった。加えて、佐藤ゆかり副大臣からは、「気候変動×デジタル」というテーマのもと、J―クレジット制度について、ブロックチェーン技術やIoT等のデジタル技術の活用を検討しているとの紹介があった。

経団連からは、気候変動、資源循環、生物多様性問題に関する自主的取り組みとその成果について説明したほか、気候変動対策と表裏一体の関係にあるエネルギー政策に関して、S(安全性)+3E(安定供給、経済性、環境性)のバランス確保が重要であり、原子力、石炭火力を含めすべてのエネルギー源の選択肢を保持すべきだとの意見があった。また、カーボンプライシングの導入・拡大は、すでに国際的に高い水準にある日本のエネルギー価格をさらに引き上げることになり、イノベーションへの投資原資を奪うため反対であるといった発言については、小泉大臣から率直に議論したいとの意向が示された。

【環境エネルギー本部】

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