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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年4月2日 No.3449 政府に「新型コロナウイルス対策」を緊急提言

経団連(中西宏明会長)は3月30日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、近く政府が策定する経済対策への緊急提言を公表した。

近代社会において例のない深刻な事態を打開するため、(1)リーマンショック時の対策と同等以上の事業規模の確保(2)真に困窮する就業者や事業者への重点支援(3)日本の将来に必要なデジタルトランスフォーメーションへの集中投資――を踏まえた対策とすることを求めた。また、消費税減税については適切でないと断じている。

そのうえで、経済対策は3つのカテゴリーに分けるべきと提言。

第一は当面の危機対応。雇用の維持・事業継続への支援策(雇用調整助成金の特例措置の拡大・柔軟な運用、資金繰り支援、法人税および消費税等の申告・納付期限の延長等の税制支援等)、テレワーク促進策、遠隔医療の推進・規制緩和を求めた。あわせて、医療用品等に対する関税の暫定的な撤廃やODA技術協力の枠組みを活用した感染拡大防止のベストプラクティスの共有等、国際的な視点も盛り込んでいる。

第二はパンデミック終息後の対策。マイナポイント上限額引き上げによる消費活性化、設備投資や自動車・住宅取得促進等への税制支援、小売・流通・観光・農業・水産業等の地域活性化支援を柱とした。

第三は未来への投資。Society 5.0の実現に不可欠なデジタル化の推進策(デジタル・ガバメント、ヘルスケア、EdTech、データ利活用の基盤整備等)、イノベーションを創出する研究開発税制の拡充等の税制支援、スタートアップ企業への各種支援策等を盛り込んだ。

同提言では、経済界自身のアクションにも言及。雇用を守り、柔軟な働き方を広げるとして、「社員の雇用の維持を最優先に対応する」「第二の就職氷河期世代をつくらない」「時間や場所に縛られない働き方、学び方を推進する」ことを会員企業に呼びかける。また、未来社会の創造をリードするため、企業は人的・資金的などさまざまな社内リソースを十分に活用して、Society 5.0を実現する投資を拡大すべきことにも言及した。

最後に、今後も経済界は政府・地方自治体と共同して迅速に動くと宣言。同提言を政府に建議し、その実現を働きかけていく。

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