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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年7月2日 No.3459 「学びの保障」総合対策パッケージと「秋季入学」をめぐる議論の状況を聴取 -教育・大学改革推進委員会企画部会

経団連は6月15日、教育・大学改革推進委員会企画部会(宮田一雄部会長)をオンラインで開催し、文部科学省初等中等教育局教育課程企画室の板倉寛室長から、「新型コロナウイルス感染症対策に伴う児童生徒の『学びの保障』総合対策パッケージ」と「秋季入学」をめぐる議論の状況について説明を聞いた。説明の概要は次のとおり。

■ 「学びの保障」総合対策パッケージ

新型コロナウイルス感染拡大に伴い全国の学校が長期の臨時休業を余儀なくされ、児童生徒の学習に遅れが生じた。新型コロナウイルスとの闘いが長期戦となるなかで、文部科学省は、児童生徒の学びを最大限保障するため、6月5日に「学びの保障」総合対策パッケージを公表した。

まずは、感染症対策を徹底しながら、限られた授業時間を最大限活かし、教師から児童生徒に対する学習への動機づけ、児童生徒同士が協働して自己の考えを広げ深める活動などに重点化することが重要だとしたうえで、予定していた内容を今年度中に終わらせることが困難な場合には、最終学年以外について、2~3年間を見通した教育課程編成等の特例を認めることとした。また、人的・物的体制の緊急整備として、教員、学習指導員およびスクール・サポート・スタッフの加配、感染症対策や学習保障のために迅速かつ柔軟に活用できる経費などを措置している。さらに、1人1台端末などGIGAスクール構想の前倒し実施を進めるとともに、ICT環境を準備できない家庭への端末やモバイルルーターの優先配備により、8月には、特定警戒都道府県として指定された等優先すべき地域で、すべての児童生徒にICTを活用したオンラインによる家庭学習が可能になる環境の実現を目指している。

■ 「秋季入学」をめぐる議論の状況

政府は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校の臨時休業の長期化への対応の選択肢の一つとして、小学校から大学までを視野に入れ「秋季入学」を検討したが、国民の生活習慣や各種試験・行事等の時期、就職・採用への影響などさまざまな課題があることから、現時点で「秋季入学」を直ちに導入することは想定していない。一方で、大学の国際化の推進などのメリットを指摘する意見もあり、今後の新しい教育のあり方を考えていくなかで、継続して検討していくべき課題と認識している。

【SDGs本部】

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