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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年11月26日 No.3477 分野間データ連携基盤構築に向けたdataex.jpの取り組みについて東京大学の越塚教授から聴く -デジタルエコノミー推進委員会データ戦略ワーキング・グループ/国際戦略ワーキング・グループ

経団連は10月30日、デジタルエコノミー推進委員会企画部会データ戦略ワーキング・グループ(若目田光生主査)/国際戦略ワーキング・グループ(横澤誠主査)合同会合をオンラインで開催し、dataex.jp設立準備協議会会長の越塚登東京大学教授から、分野間データ連携基盤構築に向けたdataex.jpの取り組みに関する説明を聴いた。概要は次のとおり。

1930年代にコンピューターが生まれた後、20年ごとにパラダイムが変わっている。2000年にIT基本法が制定された際は、まずインターネットを普及することが重要であった。それから20年が経過し、状況が大きく変わったため、抜本的に施策を改める必要がある。競争領域はハードからデータに移っており、情報通信技術の開発ではなくデータ基盤の整備が求められている。

データ基盤とは、(1)データを探すことができ(2)探したデータを取得でき(3)取得したデータがつながる――というものである。わが国ではIT産業以外の強い産業が存在するため、それぞれの分野において、縦割りでデータ基盤構築が進められている。米国や中国のように、特定の主体が巨額の投資を行う必要はない。各分野のデータ基盤を「分散連邦型」で緩やかに接続し、わが国としての分野間データ連携基盤を少ない投資で構築することが重要である。そのためには、おのおのの分野のデータ基盤に「コネクタ」を実装する必要があり、内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)において技術開発を進めている。

現在、データ流通・利活用を促進する連携組織として“dataex.jp”の設立準備を進めている。産学官一体となり、Society 5.0実現に向け、(1)データ発見の容易化(2)相互運用性の高いサービス開発の効率化(3)社会実装・国際展開の促進――を持続的に進める「産学官データエコシステム」の構築を目指す。20年度中にdataex.jpを立ち上げ、21年度から取り組みをスタートする。産業界とも密に連携したい。

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懇談では、データ連携基盤構築に向けた既存の各種取り組みとの連携等について意見を交わした。

【産業技術本部】

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