Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年6月30日 No.3550  第33期「経団連フォーラム21」を開講

経団連事業サービス(十倉雅和会長)は、若手役員・部長向けの年間研修「経団連フォーラム21」の第33期を開講した。5月30日、東京・大手町の経団連会館で行った開講式には、受講者33名のほか、同フォーラムのアドバイザーを務める寺島実郎日本総合研究所会長と米倉誠一郎一橋大学名誉教授の両氏が出席した。

寺島氏

米倉氏

開講に際してあいさつした寺島氏は、「経営とは時代認識であり、経営者は時代認識と格闘する職業である。この講座は、単に教養を深めて人脈を広げるだけのものではない。埋没した日本を再興する気概を持って参加し、世界の構造転換を視野に入れながら、自らの時代認識を研ぎ澄ましてほしい。それぞれの分野で企業経営の一端を担う中核人材として、自らに課した課題にチャレンジする一年となることを願っている」と、受講者に対しエールを送った。

続いて米倉氏は、「日本経済が停滞したこの20年間を打破し、新しい時代をつくるためには、視野を広げて知識を得るだけでは足りない。フォーラムに参加して学んだことを行動に移し、何かを変え、結果を出すことを期待している」と激励した。

開講式には2021年度修了生2名も出席し、受講者へのメッセージとアドバイスを寄せた。菅野みえ氏(日本郵船執行役員)は、「講座のテーマは多岐にわたり、そこで提起された課題を自分でどうとらえ、何を思うのか、自問自答を繰り返すハードな一年であった」と振り返り、「多種多様な業種から集まった受講者との討議は、世の中を見る目を変えるきっかけとなり、私の生きる世界をも広げてくれた。そこで得た知己は、悩みや思いを共有できる大切な仲間となった。皆さんにとっても将来の宝となる貴重な機会になると確信している」と自らの体験を伝えた。また、細井宏泰氏(日本電信電話経営企画部門事業企画室担当部長)は、「受講する際は、普段の業務と切り離し、虚心坦懐な姿勢で向き合うように心がけた。思考を委縮させずに考え続けることで、多くの気づきを得られた」と述べ、「フォーラムへの参加は、自分自身への投資である。短期に結果が出なくても、諦めずに志を持ち続け、中長期的な視点で成果をあげられればよいと思う」とアドバイスした。

最後に、受講者全員が自己紹介し、フォーラム参加への抱負などを語った。また、開講式後には交流会を開催し、受講者同士の懇親を深めた。

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経団連フォーラム21は、次世代経営リーダーの育成を目的とした約10カ月にわたる年間研修。毎月1回程度、国際関係、産業・経済、テクノロジー、経営、哲学、文化など、各テーマの第一人者が講演するとともに、受講者同士による討議を通じて、異業種間での人的ネットワークの形成を推進している。

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