1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2022年7月28日 No.3554
  5. 経済安全保障重要技術育成プログラムに関する懇談会を開催

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年7月28日 No.3554 経済安全保障重要技術育成プログラムに関する懇談会を開催 -技術的な優位性・不可欠性の確保・維持に向けて

経団連は7月6日、経済安全保障重要技術育成プログラムに関する懇談会をオンラインで開催した。同プログラムについて、内閣府の山下恭範科学技術・イノベーション推進事務局参事官から説明を聴くとともに意見交換した。説明の概要は次のとおり。

■ 経済安全保障重要技術育成プログラムの主な特徴

経済安全保障重要技術育成プログラムの実施にあたっては、経済安全保障上わが国に必要な重要技術の見極めが必須であり、その際三つの視点が重要となる。第1に、わが国にとっての技術的な優位性・不可欠性の確保・維持を図ることである。第2に、市場メカニズムのみに委ねていては投資が不十分となりがちな先端技術も対象とすることである。第3に、民生利用のみならず公的利用にもつなげていくことを志向することである。

これらの視点を踏まえると、同プログラムの対象となり得る技術として、例えば以下が挙げられる。第1に、AIや量子等、急速に進展しつつあり、かつさまざまな分野での利用が不連続に起こり得る新興技術である。ただし、技術のみに着目するのではなく、有望な研究者がどこにいるのか、産学官のネットワークが強固か等も含めて、総合的な視点で検討することが重要である。第2に、刻々と変化する国内外の脅威、安全・安心に対する課題やニーズ等に対処し得る技術である。第3に、従来は国が主導的な役割を果たしてきた宇宙や海洋等の分野で、アカデミアやスタートアップ等も含め多様な主体が参画して社会実装につなげるシステム技術等である。

同プログラムを効果的に推進するために、今後、新たに立ち上げるシンクタンクで蓄積される知見、経験、ノウハウや人的ネットワークを活かしたい。また、潜在的な社会実装の担い手につなげるために、早い段階から公的利用・民生利用のニーズを取り込むべく、伴走支援の仕組みとして官民の協議会を設ける。協議会はプロジェクトごとに置くことを想定しており、有用な情報を共有するだけでなく、成果の取り扱いや情報の適正な管理などについても意見を交換し、参加者の意向を尊重した運営を重視する。研究開発の初期段階から社会実装に至る過程において、企業関係者や科学者、研究者が参加できる仕組みとしたい。

■ 研究開発ビジョン

今後、「研究開発ビジョン」を策定し、同プログラムで支援すべき重要技術等を示す。現在、その案の取りまとめに向けて有識者会議で検討を始めている。

例えば海洋領域においては、総合的な海洋の安全保障の確保に向けて、海洋状況把握能力を強化し、海洋における脅威・リスクを早期に察知することが必要である。このために、省人化・無人化、衛星を活用した先端技術がもたらす革新等により、高精度・効果的な広域観測、リアルタイムかつ常時継続的なモニタリングを実現すること等が求められる。経済安全保障上、わが国に必要な重要技術を見定めていきたい。

【国際経済本部】

「2022年7月28日 No.3554」一覧はこちら