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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年5月18日 No.3590 隅資源・エネルギー対策委員長がシャップス英国エネルギー安全保障・ネットゼロ相と懇談 -洋上風力や原子力、核融合に関する日英協力の重要性で一致

シャップス大臣(左)と隅委員長

経団連の隅修三資源・エネルギー対策委員長は4月12日、東京・大手町の経団連会館で、G7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合のために訪日したグラント・シャップス英国エネルギー安全保障・ネットゼロ大臣と懇談した。ネットゼロを目指すなかでのエネルギー安全保障のあり方や両国の政策等をめぐり意見交換した。

冒頭、シャップス大臣は、ロシアによるウクライナ侵略に伴うエネルギー安全保障上の脅威を背景に、英国政府が同省を新設した経緯を説明。エネルギー安全保障にはネットゼロが不可欠としたうえで、英国では石炭火力発電からの脱却が実現しつつあること、洋上風力発電の大幅なコスト削減に成功した経験などを紹介。日本企業と、両国の脱炭素化に向けた連携を進めたいと述べた。

隅委員長は、ネットゼロに向けて、各国が自国の状況に照らした取り組みを進めることが重要であるとともに、既存の技術だけでなくイノベーションが不可欠と指摘。エネルギー安全保障の強化のためにも、日本として、ペロブスカイト太陽電池や浮体式洋上風力発電など、技術開発に注力していることを紹介した。

また、日本が安全性を大前提に次世代革新炉の開発に取り組むなか、現在進められている高温ガス炉での日英協力への期待を示した。核融合については、高レベル放射性廃棄物を排出しないという利点があるうえ、エネルギー安定供給の観点からも重要なことから、同分野での研究開発等における日英間の協力についても、その意義が大きいと述べた。

これに対してシャップス大臣は、洋上風力発電等に加え、特に原子力と核融合における協力の推進に賛同すると応じた。

【環境エネルギー本部】

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