Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年5月18日 No.3590  2023年度奨学生が留学を前に課題や目標を共有 -経団連グローバル人材育成スカラーシップ事業

経団連国際教育交流財団(新沼宏理事長)は、毎年度、経団連会員企業からの寄付を得て、将来、グローバルなビジネス領域で活躍する意思を持つ学生に奨学金を支給する「経団連グローバル人材育成スカラーシップ事業」を実施している。4月11日、当該事業の2023年度奨学生を対象に、「課題共有会」をオンラインで開催した。課題共有会は、留学中の学修・経験をより充実したものにする一助として、奨学生が留学前にあらかじめ各自の課題や目標を具体化するために実施している。

留学に関するサポート内容の説明に続いて、グローバル人材戦略研究所の小平達也代表取締役が講演した。小平氏は、ある事象に視点を定めて、テーマを設定し、自分の意見を提示することが「考える」ことだと提起。そのうえで、「自分なりに留学のテーマを設定し、絶えず考え続けることが大事である」と奨学生を激励した。

続いて、奨学生OB・OGから、留学の経験や現在の仕事との結び付き等を語るパネルディスカッションが行われた。OB・OGからは「当たり前と思っていたことが、そうではないと気づかされた」といった振り返りとともに、「留学中に当初の想定とは異なる分野に興味がわいた時は、臆せず挑戦してほしい」「現地の人々が初めて出会う日本人は自分だと思って、日本の文化を積極的に発信してほしい」といった助言が寄せられた。

その後の奨学生とOB・OGとの少人数でのグループ討議では、留学にあたっての目標のほか、現地の人々との交流、安全確保、体調管理など、幅広いテーマについて懇談した。また、同期の奨学生という縁を活かし、今後も情報交換を継続し、関係を強めようとする場面も見られた。

最後に、同奨学事業に協力している企業の担当者から、「海外留学を通じて、日本の魅力を再認識してほしい」との言葉があり、会合を締めくくった。

なお、同財団では、引き続き、同奨学事業への寄付を募っている。寄付に関する問い合わせは、財団事務局(kyoikuzaidan@keidanren.or.jp)まで。

【SDGs本部】