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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年6月29日 No.3596 西村経産相に「BX戦略」を建議

西村大臣(右)と小坂副議長

経団連(十倉雅和会長)の小坂達朗審議員会副議長・バイオエコノミー委員長は6月20日、西村康稔経済産業大臣を訪問し、3月14日に公表した「バイオトランスフォーメーション(BX)戦略 ~BX for Sustainable Future」を建議するとともに意見交換した。

冒頭、小坂委員長は、提言について説明。バイオ産業は、医薬品のみならず、素材・食品・繊維・エネルギーなど、あらゆる分野で飛躍的な拡大をみせており、持続的な経済成長のみならず、地球温暖化、資源制約、食糧危機、海洋汚染、新興感染症・難病など世界が直面しているさまざまな社会課題の解決に重要な役割を果たすことを強調した。

また、わが国に2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現するために必要な五つの戦略((1)バイオで価値を創造する~エコシステムの構築(2)バイオで国民のくらしを守る~経済安全保障の確保(3)バイオで世界に打って出る~グローバルなルール形成(4)バイオを国の重要課題に~司令塔による政策の一元化(5)バイオを社会全体で応援する~国民理解の醸成)を示しつつ、その実現には西村大臣はじめ日本政府による強力なリーダーシップが必要と訴えた。

加えて、6月4~9日に、バイオエコノミー委員会として初の海外ミッションを米国ワシントンDCとボストンに派遣したことにも言及。連邦政府や連邦議員のほか、バイオコミュニティーを形成する各ステークホルダーから、BX戦略について一様に強い賛同を得るとともに、国際的な連携について日本企業への高い期待が表明されたと報告した。

これを受けて西村大臣は、「バイオものづくりは日本にとって重要な産業分野であり、経済産業省としても1兆円規模の予算を手当てしている。国内のバイオコミュニティーには、私自ら複数回足を運び、現地施設の視察や関係者との意見交換を実施している。CO2対策や創薬などバイオ産業は多分野にわたる活躍が期待でき、強い関心を持っている。経団連会員企業には今後も研究開発投資やオープンイノベーションを促進してほしい。関係省庁と連携し、日本のバイオ産業振興を進めるため経団連にも引き続き協力をお願いしたい」と応じた。

【産業技術本部】

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