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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2024年4月25日 No.3635 グローバルサウスとの連携をめぐり小林衆院議員と懇談 -開発協力推進委員会

小林議員

経団連の開発協力推進委員会(安永竜夫委員長、遠藤信博委員長)は4月1日、東京・大手町の経団連会館で会合を開催した。自由民主党「日・グローバルサウス連携本部」の座長である小林鷹之衆議院議員から、グローバルサウスとの連携に関する考えを聴いた。概要は次のとおり。

■ 高まるグローバルサウスの重要性

グローバルサウスは、著しい人口増加に伴う経済力の拡大が予想されるなかで、経済安全保障上の重要性と国際社会における存在感を増している。ただし、「グローバルサウス」とひとくくりにされるが、その定義は明確ではない。ロシアのウクライナ侵略に対する国連の非難決議にみられるように、自国の国益に基づいて行動し、一枚岩ではないことも特徴である。

昨今、米中の覇権争いをはじめ国際情勢が複雑化するなかで、米国、EUなども経済や安全保障などさまざまな観点からグローバルサウスへの関与を強化している。

■ 国益確保の観点から、グローバルサウスとの連携を

わが国としては、国家の主権と独立、そして国民の暮らしを守り、さらなる経済発展を実現するという国益を確保する観点から、グローバルサウスとの連携は不可欠である。連携に当たっては、(1)グローバルサウスと共に経済成長を実現すること(2)重要鉱物をはじめとするサプライチェーンの構築など、わが国の経済安全保障の強化(3)自由で開かれたインド太平洋(FOIP)等わが国にとり望ましい国際秩序の形成――といった視点があるが、各国の国情や日本との距離感等を考慮したテーラーメードな関係づくりが最も重要である。

■ 重点国を絞り、わが国ならではの協力を官民で推進

グローバルサウスには自国の国益拡大を追求し、欧米諸国に不信感・不満を抱いている国もある。こうしたなか、G7の国々はこれまでの「援助する立場」ではなく、グローバルサウスから「選ばれる立場」にあるという認識を持つことが必要である。

わが国は、欧米とは立ち位置を少し異にしており、グローバルサウスと一定の信頼関係を構築しているものの、存在感が薄いとの指摘もある。グローバルサウスとの連携に当たっては、政府の外交努力により行うべきものもあるが、企業のみが持つツールも存在する。また、企業がグローバルサウスの国々でビジネスを行う際、貿易保険によるリスクカバーや有事の際の邦人保護等の課題もある。加えて、経済安全保障の確保に当たっては、相手国が置かれている状況や必要とする技術等に関する情報を官民で共有することも重要であろう。

今後は、グローバルサウス諸国の国家戦略や政治状況、資源・技術等の経済的能力、地政学的重要性、市場規模、他国との関係等の情報を収集・分析したうえで重点国を絞り、(1)わが国の国益の増大(2)相手国の課題解決とニーズへの対応(3)戦略的利益を共有した中期的な関係の構築(4)相手国の外交方針の尊重(5)同志国との役割分担――などを考慮して、わが国としての戦略を策定する必要がある。

今後のわが国が取るべき道筋については、5月を目途に自民党として一定の方向性を打ち出す予定である。

【国際協力本部】

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