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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年5月14日 No.3728 日仏ビジネスフォーラム -筒井会長が登壇

マクロン大統領(右)と握手する筒井会長
(提供=ビジネス・フランス)

経団連の筒井義信会長と東原敏昭審議員会副議長・ヨーロッパ地域委員長は4月1日、都内で開催された日仏のビジネスフォーラムに出席。来賓としてそれぞれ登壇した。フォーラムにはフランスのエマニュエル・マクロン大統領も参加し、経済安全保障、脱炭素、イノベーションにおける日仏関係の強化について議論が行われた。筒井会長、東原副議長、マクロン大統領の発言要旨は次のとおり。

■ 筒井会長

われわれは非常に厳しい国際情勢に直面している。国際ルールを顧みない動きが多く見られるのは由々しきことであり、このような状況だからこそ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化に向けて日仏両国が協力する必要がある。

先が見通しづらい時こそ、基本に立ち返ることが重要だ。資源に乏しく少子高齢化が進むわが国としては、どのような状況にあろうと、科学技術と貿易・投資で国を建てていく必要がある。

これに向け経団連は、日本を投資牽引型経済に転換すべく旗を振っている。その際、特定の国に過度に依存することなく、また内向きになることもなく、諸外国と協力することが不可欠と考えている。

フランスも競争力の強化に取り組んでいると承知している。日仏両国が先頭に立ち、第三国にも開かれた形で協力を進めていきたい。

二国間の関係を核に、その輪をさらに広げていくべきだ。特に、自由貿易の輪を広げていくうえで、EUと環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)との連携や世界貿易機関(WTO)の改革に関して、両国が大きな役割を果たしていくことを期待したい。

■ 東原副議長

本日のテーマである経済安全保障、特に重要鉱物の供給確保について、両国で具体的なプロジェクトが進んでいることは喜ばしい。

生成AIの急速な普及で電力需要の大幅な増加が見込まれる一方で、脱炭素化の取り組みも必要となる。そのためには小型モジュール炉(SMR)をはじめとする原子力や、将来的には核融合が重要だ。

これらの協力をさらに進めていくうえで、二つの懸念がある。一つ目は、各国が内向きになっていることだ。先月、欧州委員会が公表した産業促進法では「メード・イン・ヨーロッパ」が掲げられているが、日本とEUの連携が進むような形で、制度の詳細が整備されることを期待する。

二つ目は、ルールが守られていないことだ。日仏両国が連携し、2026年のG7で強力なメッセージが発信されることを期待している。経団連も、G7の経済界の枠組みであるG7ビジネス・サミット(B7サミット)への参加を通じて、こうした取り組みを後押ししたい。

■ マクロン大統領

わが国は各種の戦略を立案し、制度の改革を進めている。欧州は他の国・地域よりもゆっくり動いていると思うかもしれないが、今の世の中では予測可能であることに価値がある。

日本が欧州の戦争に対して強い支持を表明していることに感謝する。欧州は常に国際法を重視しており、外交の側に立つ。EUとCPTPPの絆を強め、大国に依存しない、価値観を共有する有志連合をつくる必要がある。

日仏両国は、重要鉱物、脱炭素、モビリティの変革、原子力発電、防衛等の分野で協力して取り組むことができる。量子、半導体、AIも既存の協力をてことして解決策を模索していくべきだ。多国間主義、民主主義等を信じる日仏両国が協力することは戦略的に重要だ。

【国際経済本部】

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