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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2026年6月18日 No.3733 コーマンOECD事務総長と懇談 -「日本の最重要課題は労働生産性向上」

経団連の筒井義信会長と稲垣精二審議員会副議長・OECD諮問委員長は5月13日、東京・大手町の経団連会館で、経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コーマン事務総長と懇談した。

国際的な経済課題に関する協力のほか、OECD対日経済審査報告書(OECD Economic Surveys Japan 2026)の結果を踏まえた日本の構造改革について意見交換した。

OECD側の発言概要は次のとおり。

コーマン氏(中央)、筒井会長(左)、稲垣副議長(右)

■ 国際的な課題で協力

ルールに基づく自由で開かれた国際貿易体制は、これまで世界経済の発展や所得水準、生活水準の向上に貢献してきた。しかし現在、特定の地域で市場歪曲的な貿易慣行や不透明な産業補助金などが散見される。

国際貿易体制の改革が必要であり、日米など加盟国が足並みをそろえて問題に対処していくことが重要だ。OECDは、そのための議論の土台となる産業補助金などの調査データを提供している。

デジタルトランスフォーメーション(DX)やエネルギー移行についても、世界各国は市場にゆがみを与えることのない適切な政策を採る必要がある。

その意味で、タイやインドネシアなどの非加盟国にもベストプラクティスを共有していくことが重要だ。タイやインドネシアがOECDの基準を守り足並みをそろえることは、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)にも貢献する。アジアの加盟国拡大に日本が協力していることに感謝している。引き続きリードしてほしい。

■ 日本の改革を提言

日本は主に投資や労働力、エネルギーに関連する課題を抱えているが、最も重要な課題は労働生産性の向上だ(図表参照)。特に中小企業の設備投資やデジタル投資が不十分で、投資のギャップが日本の競争力や利益率、賃金上昇の制約となっている。

(図表のクリックで拡大表示)

日本への直接投資が低いことも大きな課題だ。日本の対内直接投資は対GDP比5.1%であるのに対し、OECD加盟国平均は53.4%と差は歴然としている。日本は外国からの投資を歓迎する姿勢はあるが、事業登録や許認可などの行政手続きの煩雑さが問題だ。

日本ではこの10年間、生産年齢人口が減少し続け、老年人口の割合が高まっている。定年年齢を平均余命とリンクさせて就労期間を長期化させるなどの施策を通じ、高齢者や女性の労働参加率を高めるよう提言する。

エネルギー安全保障については、地政学的な状況に左右される化石燃料への依存から脱却し、エネルギー源を多様化する必要がある。OECDはその加速を日本政府に働きかけている。

◇◇◇

これを受けて経団連は、日本経済の課題に関する考え方を共有した。

OECDとは、労働市場の改革、労働生産性を高めるための設備投資、研究開発投資、人的投資の推進が重要との点で意見が一致した。

【国際経済本部】

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