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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年3月13日 No.3169 金属業種各社が賃金改善要求に応える回答を提示 -春季労使交渉・協議

電機や自動車、鉄鋼、造船重機などの金属業種の各企業は回答指定日である12日、労働組合からの要求に回答を提示した。今次の春季労使交渉・協議は、デフレからの脱却と持続的な経済成長の実現というマクロ的な認識を踏まえながら、自社の実情に適うよう真摯な議論を重ねてきた。その結果として示された各社の回答は、多くの企業が、月例賃金では、定期昇給の実施あるいは賃金体系の維持に加え、賃金改善要求に応えた。一時金(ボーナス)では、前年を上回る水準や満額の回答が多くなっている。

[電機]

日立や東芝、三菱電機、NEC、富士通、パナソニックグループ、富士電機、安川電機などの主要10社は、月例賃金においては賃金体系維持に加え、「水準改善額2000円(要求額4000円)」で回答。一時金は、日立が5.62カ月(昨年妥結5.35カ月)、三菱電機が5.74カ月(同5.22カ月)、富士電機が5.0カ月(同4.8カ月)で、前年妥結を上回った。東芝やNEC、富士通、パナソニックグループ、安川電機は業績連動方式を採用している。

[自動車]

月例賃金に関する回答では、トヨタが1万円(賃金制度維持分7300円含む)、日産が平均賃金改定原資9500円(うち賃金改善額3500円)、本田技研がベースアップ2200円、マツダが賃金引き上げ1100円、三菱自工が賃金改善分2000円、スズキが賃金制度改善分800円、ダイハツが賃金改善分800円、富士重工が賃金改善分2000円相当、いすゞが2500円となっている。

一時金は、トヨタが6.8カ月・244万円(昨年妥結200万円+5万円)、日産が5.6カ月(同5.5カ月)、本田技研が5.9カ月(同5.9カ月)、マツダが5.3カ月・165万8000円(同4.3カ月・133万1000円)、三菱自工が5.0カ月(同4.3カ月)、スズキが5.5カ月(同5.3カ月)、ダイハツが5.5カ月(同5.3カ月)、富士重工が6.0カ月(同5.0カ月+10万円)、いすゞが6.0カ月(同5.4カ月)、日野自動車が6.0カ月・158万7600円(同5.0カ月+10万円・141万7000円)、ヤマハ発動機が5.5カ月(同5.0カ月)で、いずれも満額回答となっている。

[鉄鋼・造船重機]

鉄鋼・造船重機は、2年を一単位として交渉しており、今年は14年度と15年度の2年分について交渉を行った。

その結果、新日鐵住金やJFEスチール、神戸製鋼所などの鉄鋼各社と、三菱重工やIHI、三井造船、住友重機などの造船重機各社は、定期昇給の実施に加え、14年度1000円、15年度1000円を基本に2年で2000円(要求額14年度、15年度各3500円)の賃金改善を実施すると回答。

一時金は、神戸製鋼所が135万円(昨年妥結89万円)、三菱重工が53万円+4カ月(同49万円+4カ月)で前年を上回った一方、住友重機が4.95カ月(同4.95カ月)と前年同水準で回答するなど、各社の業績を反映した結果となった。新日鐵住金やJFEスチール、川崎重工は業績連動方式となっている。

【労働政策本部】

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