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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年6月5日 No.3179 経団連定時総会を開催/榊原新会長を選任 -新体制・事業方針などを承認/安倍首相があいさつで官民一体の改革取り組みを強調

あいさつする安倍首相

経団連は3日、東京・大手町の経団連会館で定時総会を開催した。総会には経団連の会員代表者ら約500名が出席。2期4年にわたり会長を務めた米倉弘昌・住友化学会長が退任し、新会長に榊原定征・東レ会長が選任された。また、中西宏明・日立製作所会長、木村康・JXホールディングス会長、鵜浦博夫・日本電信電話社長、古賀信行・野村證券会長の4氏が新たに副会長に就任。2013年度事業報告および決算などが報告されたほか、2014年度事業方針および収支予算などの議件がすべて承認され、新体制と事業方針が決定した。

総会には、安倍晋三総理大臣、麻生太郎副総理・財務大臣、甘利明内閣府特命担当大臣、岸田文雄外務大臣が来賓として出席。

安倍総理は、法人税・エネルギー・農政・労働時間法制等をめぐる課題認識や経済連携協定の進捗状況に触れ、官民一体でさらなる改革と成長の実現に取り組むとの決意を表明した。

続いて、甘利内閣府特命担当大臣が、成長戦略の実現に関わる環境整備は順調であり、政策目標の実現とさらなる改革実行に向けて、榊原新会長の協力を求めた。

最後に、岸田外務大臣は、企業の海外展開にかかわる支援体制の整備、経済連携交渉の着実な前進などを説明し、経済界との対話を通じ、さまざまな施策を展開したいと述べた。

■ 開会あいさつ

米倉前会長(左)と榊原新会長

開会あいさつで米倉会長は、4年間の任期を振り返り、東日本大震災時の支援活動が最も心に残ったとして、本格的な再生に向けた取り組みの推進をあらためて呼びかけた。

また、全国11都市で実証実験を行う「未来都市モデルプロジェクト」の進捗状況と成果を紹介したうえで、環境・医療等の技術革新が新産業創出につながることへの期待を示した。

さらにわが国の経済連携の進展を評価し、日EU間の業界対話が政府間交渉の契機となった経緯や中国との交流等、民間外交の重要性をあらためて強調した。

■ 榊原会長就任あいさつ

あいさつに立った榊原会長は、アベノミクスにより経済の好循環が始動しつつある今が日本再興の絶好のチャンスと指摘。経済再生のカギはイノベーション、特に技術革新にあり、日本経済を牽引する新産業創出に向け「未来創造型技術立国」を目指すべきと述べた。

さらに、社会保障改革や農業の成長産業化など、経済・社会全体の大胆なイノベーションを巻き起こすこと、グローバルな成長を取り込むことが重要であると強調。広域の経済連携の推進や国際的なイコール・フッティングの実現を求めた。

最後に今後の課題として、(1)「経団連ビジョン」の策定(2)政治や経済団体等との連携強化(3)中国・韓国をはじめ諸外国の政府・経済界との戦略的対話の推進――等に取り組むとの意向を示した。

【総務本部】

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