Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2014年12月11日 No.3204  第24回経団連・全経連首脳懇談会をソウルで開催 -未来志向型の協力関係構築へ榊原会長が朴槿惠大統領と会見

許昌秀全経連会長(右)と榊原会長

経団連は1日、韓国・ソウルで韓国のカウンターパートである全国経済人連合会(全経連)の許昌秀(ホ・チャンス)会長をはじめとする首脳と、7年ぶりとなる懇談会を開催した。経団連からは榊原定征会長はじめ21名、全経連からは許昌秀会長はじめ23名が参加した。

首脳懇談会では、日韓双方の経済情勢をはじめ、アジアの経済統合の推進、日韓産業協力、日韓国交正常化50周年での記念事業などをテーマに取り上げ、意見交換を行った。懇談の概要は次のとおり。

産業協力について、日韓両国は共通の課題を抱える一方で相互補完的な関係にある。そこで、アジアの経済統合の推進や日韓産業協力に取り組むこと、特に、第三国におけるインフラ整備、観光、金融、貿易投資、環境・エネルギー、素材・部品、安全・防災、運輸・物流、医療・介護、スマートコミュニティーなど幅広い分野での新たな未来志向型の協力関係を構築していくことで一致した。

さらに、来年の日韓国交正常化50周年では、記念事業として日韓のオール財界が未来志向型のシンポジウムを開催するなど、各種交流事業を検討することで合意した。

双方は、来年のしかるべき時期に、次回会合を東京で開催することに合意し、閉会した。

また、同日午後、韓国の朴槿惠(パク・クネ)大統領と尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官と会見した。懇談の主な内容は次のとおり。

■ 朴槿惠大統領との懇談

榊原会長から、全経連との首脳懇談会の模様を報告するとともに、日韓間における貿易、投資などのさまざまな分野における協力について意見交換を行った。また、榊原会長はこれらの協力を推進していくうえで、両国の首脳同士が自由に行き来するような政府間関係の構築が望まれているとして、日韓首脳会談の早期開催を期待する旨述べた。

朴槿惠大統領は、「首脳会談については、両国の長期的な発展のために、成果をあげられるような会合にすることが必要であり、事前によく準備する必要がある」と述べた。

■ 尹相直産業通商資源部長官との懇談

榊原会長から尹相直長官に懇談会の模様を報告した。また、韓国における労働時間法制や電力コストなど、韓国の投資環境の整備をめぐり活発な意見交換を行った。

懇談会には経団連、全経連双方から44名が参加した

【国際協力本部】