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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年5月17日 No.3361 榊原会長記者会見

経団連の榊原定征会長は5月7日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

榊原会長は、同日開催された会長として最後となる会長・副会長会議で、経団連ビジョン「『豊かで活力ある日本』の再生」の進捗状況や残された課題を議論したことを紹介。同ビジョンは経団連の活動指針としてしっかりとできており、極めて重要な役割を果たしていることから、今後もビジョンに沿って経団連活動を進めていこうという積極的な評価を得たと述べた。

他方、経団連が提唱したSociety 5.0が政府の成長戦略の柱となり、「官民戦略プロジェクト10」に経団連提言が反映されるなど、ビジョン後に出てきたものもあると指摘。同様に、北朝鮮やシリアの問題など地政学リスクの高まりや反グローバル化、保護主義やポピュリズムの台頭などはビジョン策定時には想定されていなかったと言及。こうした国際社会の大きな変動のなかで経済界の役割も変化しており、経済外交にさらに注力していくことが必要であるとの認識を示した。

日本銀行の展望レポートから2%の物価安定目標の達成時期が削除されたことについては、市場との対話において誤解を生まないようにするためとの黒田総裁の理由説明に理解を示した。そのうえで、できるだけ早期に2%の物価安定目標を達成するコミットメント、基本的姿勢は不変との認識を示した。

他方、物価が上がらない要因の1つに企業の賃金設定への慎重なスタンスを挙げたことについては、経団連調査では月例賃金の引き上げ率が2.54%と相当高い水準となり、5年連続で2%台の賃金引き上げを実現したことを説明。これが物価の引き上げや消費喚起に向けて、大きな効果をもたらすことに期待を示した。

【広報本部】

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