2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会への出場を目指すアスリートなどを対象とした「アスナビ」(注)説明会が5月10日、東京・大手町の経団連会館で行われた。
経団連では、スポーツ支援、そしてオリンピック・パラリンピックの成功に向けた重要テーマの1つとして、アスリートの雇用促進やセカンドキャリア形成支援に力を入れている。アスリートが安定した生活基盤を得て競技に打ち込めるよう、14年度から日本オリンピック委員会(JOC)による就職支援事業「アスナビ」に協力、今回で5回目の説明会開催となった。
経団連会員企業の人事・採用責任者など約100名が出席。平岡英介JOC副会長・専務理事の冒頭あいさつに続いて、カヌースプリントの宍戸美華選手(2016、17、18年全日本学生選手権優勝)、ゴールボールの辻村真貴選手(2017年日本選手権優勝・最優秀選手賞)ら、就職を希望する6名のアスリートがプレゼンテーションを行い、競技活動での実績とあわせて「自分は企業に何で貢献できるか」をアピールした。
あわせて、北京、ロンドンオリンピック銀メダリストの太田雄貴・日本フェンシング協会会長が登壇。太田氏は、「東京オリンピック・パラリンピックで活躍できる選手を採用するチャンス。アスリートを応援し、雇用する企業は元気です」とアスリート採用の意義を強調するとともに、採用後については「温かい気持ちで接してほしいが、必要以上に遠慮せず、社員としての課題を与えてほしい。引退後のキャリアも見据えれば、その方がアスリート自身のためになる」と呼びかけた。
説明会終了後は、アスリートと企業関係者による情報交換会も設けられた。これらを通じて、アスリートの採用・支援に関心を持った企業には、後日、JOCを通じて個別面会の場が設けられる。
(注)アスナビ(アスリートナビゲーションシステム)=トップアスリートと企業によるwin-winの関係を構築するために、JOCが2010年から実施。これまで企業141社に211名のアスリートが採用されている。
http://www.joc.or.jp/about/athnavi/
【政治・社会本部】