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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年6月7日 No.3364 中西会長が副会長とともに総会後に記者会見

経団連の中西宏明会長は5月31日、東京・大手町の経団連会館で、定時総会後に副会長18名とともに記者会見を行った。

■ 抱負と重点課題

中西会長はまず、副会長として4年間、経団連ビジョン「『豊かで活力ある日本』の再生」の取りまとめ、Society 5.0の提案などに取り組んできたことに言及。これからその具体化に注力していくと述べた。

第1の課題にSociety 5.0の推進を挙げ、これが豊かで活力ある日本につながっていくと確信していると述べた。Society 5.0はわかりにくいとの指摘もあるが、Society 5.0はコンセプトであり、方向性を示すもので、この方向性は国連のSDGsと軌を一にすると説明。SDGsには17の具体的な社会的課題が示されており、SDGsをゴールにすえて、デジタル化時代の変化をとらえながら、副会長と一緒にSociety 5.0を進めていくと述べた。また、今の日本にとって、新興国のような高成長は難しく、着実に成長の波をつくり続けていくことが肝要と指摘。17のゴールすべてに1対1で対応していくことは容易ではないが、挑戦しがいがあると述べた。さらに、成長戦略の柱であるSociety 5.0を強力に推進していくためのロードマップの策定にも着手していると紹介した。

第2の課題として構造改革を挙げ、Society 5.0を推進するうえで、規制改革には必然的に取り組まざるを得ないこと、国家財政の安定性を確保し、将来不安のない社会を構築するという意味で財政改革が重要であることを強調。経団連としても重点的に取り組んでいくとの意向を示した。

第3の課題に経済外交を挙げ、日本は資源に乏しい国であり、国際社会で役割を果たし諸外国と関係を深めながら、自由貿易体制のなか、国として付加価値を保っていかなければならないと強調。米国と中国という2つの大国は今、ドアをノックすれば常に扉が開くという状態ではなく、ビジネスを梃子に協力関係を構築していくのはそう簡単なことではないものの、意欲的に経済外交を進めていくと語った。

■ 賃上げ

賃上げについては経営者と従業員の協議を通じて決めていく問題だとしたうえで、経済全体をよくするための数字が必要ということであれば、それは理解できると指摘。日本経済にとって長年、賃上げがなされてこなかったことが大問題で、低成長の20年の間に、正規・非正規といった制度の問題も含め、企業の支払い能力が低下、従業員がいくら頑張っても賃金がさほど上がらないという状況になってしまったと分析した。そのうえで、一生懸命努力すれば報われ、さらに働く意欲が湧いてくるという循環をつくらなければならないとして、時間単位の賃金を上げる、成果主義などを採り入れることなどが必要であると指摘。成果を出した社員にいかに報いていくかは経営の重要課題との認識を示した。

■ 日米関係

米国は州政府の権限が強く、企業の立場や考え方を伝える先は連邦政府だけとは限らないと述べ、ワシントンDCのみならず、15の州にミッションを派遣し、州政府や州の経済界・企業と対話を行ってきたことに言及。州を通じて連邦政府に日本の経済界の声を届けることが重要との考えを示した。

■ 政治との関係

これまでも政府や閣僚、省庁に対して政策提言を行い、しっかりと受け止めてもらっているとしたうえで、さらに実行のスピードを上げていく必要があると述べた。そのためには、ビジネスの障害となる規制や課題をただ並べるのではなく、これだけは解決してほしいというものを示しながら、一緒に変えていくことが必要だと指摘。政府のみならず、さまざまなステークホルダーと率直に対話していく必要があるとの認識を示した。

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会見では、新たに選任された4名の副会長がそれぞれ経団連活動への抱負を述べた。

【広報本部】

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