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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2018年10月25日 No.3382 関西におけるこれからの分権の方向に関する検討の概要について聞く -地域経済活性化委員会企画部会

経団連は10月3日、都内で地域経済活性化委員会企画部会(田川博己部会長)を開催し、同志社大学大学院総合政策科学研究科の新川達郎教授から、全国知事会や関西経済界における地方分権改革への取り組み状況について、各団体での報告書等の内容を中心に聞くとともに種々懇談した。新川教授の説明の概要は次のとおり。

全国知事会地方分権研究会が昨年まとめた報告書は、国は外交や防衛などの役割を担う一方、地方公共団体は住民に身近なサービスを提供するという基本的な考えを示している。そのうえで、地域間格差の是正に向けた具体策として、地方財源の充実確保や新しい地方税源の創出を訴えるとともに、地方分権を実感できる改革ということで、いわゆる「義務付け・枠付け」「提案募集方式」の見直しを求めている。さらに、地方分権を推進するために、住民自治を最大限に発揮できる地域ガバナンス等を挙げている。

関西経済連合会がまとめた提言「地方分権・広域行政・道州制に関する意見」では、まず関西が目指す姿として、関西広域連合を中心に広域行政を進めることで広域課題を解決し、関西の強みを伸ばす必要があるとした。次に国への具体的な提案として、道州制を念頭に、縮小社会に見合った統治機構のあり方について、議論を開始すべきだとしている。あわせて、自主的・自立的運営のため地方税財源を確保するとともに、地方法人二税の分割基準を見直すべきだとしている。さらに、関西広域連合に対し、府県の視点を超えて企画・立案・調整機能を発揮し、広域行政や産業振興・観光振興等を進めていくことを求めた。

関西経済同友会でも、関西の広域行政が効果を発揮しきれていないとして、今年、「関西州」実現へ向けた提言が出された。ここでは、府県・市町村を残したうえで「関西州」をつくり、広域の産業政策やインフラ整備、国の機関との連携・融合を図るべきだとしている。

地方創生や地方分権という言葉が各所で飛び交っているが、小手先の議論に終始することなく、骨格となるべきアイデアや基本的な考え方を出し、そして各論を肉づけしていくことが重要である。今後の人口減少社会では、一人ひとりの暮らしに近いところからサービスを順次提供する体制、そして、それを目線の届く規模で支えていく仕組みが必要になる。それには、市町村・都道府県・圏域として、地域全体を担えるような権限・財源・人的資源を持つことが重要になる。

【産業政策本部】

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