1. トップ
  2. Action(活動)
  3. 週刊 経団連タイムス
  4. 2019年1月10日 No.3391
  5. 「同一労働同一賃金セミナー~非正規労働者の処遇改善を目指して」を開催

Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2019年1月10日 No.3391 「同一労働同一賃金セミナー~非正規労働者の処遇改善を目指して」を開催 -働き方改革 toward Society 5.0

経団連は12月25日、働き方改革リレーセミナーの一環として、東京・大手町の経団連会館で「同一労働同一賃金セミナー~非正規労働者の処遇改善を目指して」を開催し、企業の人事担当者を中心に約270名が参加した。厚生労働省雇用環境・均等局の松永久有期・短時間労働課長が非正規雇用労働者数の推移、2020年4月施行予定のパートタイム・有期雇用労働法(中小企業への適用は21年4月)および労働者派遣法の改正内容について、中山・男澤法律事務所(経営法曹会議所属)の高仲幸雄弁護士が法改正にかかる実務対応について講演を行った。概要は次のとおり。

■ 厚生労働省・松永有期・短時間労働課長講演

松永氏

今回の法改正により、非正規労働者(パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者)について、(1)通常の労働者との不合理な待遇差を解消するための規定(2)労働者に対する待遇に関する説明義務の強化(3)行政による履行確保措置および裁判外紛争解決手続の整備――がなされる。

(1)では、パートタイム労働者、有期雇用労働者と同一企業内の通常の労働者との均等・均衡待遇の確保が求められる。派遣労働者については、派遣先労働者との均等・均衡待遇の確保(派遣先均等・均衡方式)もしくは、派遣元事業主が一定水準を満たす労使協定に基づき待遇を決定すること(労使協定方式)が求められる。さらに、企業が適切に対応できるようこれらの待遇確保における原則となる考え方、具体例を示す指針が新たに制定される。

(2)では、パートタイム・有期雇用労働者から求めがあった場合に、通常の労働者との待遇差の内容、理由を説明することが企業に新たに義務づけられる。企業は、説明を求めた非正規労働者と職務の内容および人材活用の仕組みが最も近い通常の労働者を選び、待遇の相違の内容、相違の理由を説明することが求められる。なお、実際に説明する際は資料を活用して口頭で説明することを基本とし、説明すべき事項をすべて記載した容易に理解できる資料を用いる場合は、資料の交付でも差し支えないものとする。

■ 高仲弁護士講演

高仲氏

パートタイム労働者、有期雇用労働者の待遇を見直すにあたっては、判例と新たに制定される指針を参考にして、手当ごとに、支給する趣旨、職務内容や人材活用の仕組みとの関連性、不合理性を否定する特段の事情の有無を整理することが重要である。さらに、整理した内容を社内規定に明記するなど、非正規労働者から求めがあった場合に十分な説明ができるよう対応が求められる。

また、派遣労働者を受け入れる場合は、締結する派遣契約が派遣先均等・均衡方式か、労使協定方式かどちらの方式によるものかにより、派遣先事業主としての対応が大きく異なる。今回の法改正を受けて、事業所や部署ごとではなく、本社で一括して派遣契約を管理する体制を整備することが重要である。

このように20年4月施行に向けて、企業は非正規労働者の待遇の整理・見直し、通常の労働者との待遇差の説明について早急な対応が求められる。

【労働法制本部】

「2019年1月10日 No.3391」一覧はこちら

「週刊 経団連タイムス」一覧はこちら