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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2019年3月21日 No.3401 第28回「経団連 Power Up カレッジ」 -「真の価値創造を目指して~経営理念の現場における具現化」/第一生命ホールディングスの渡邉会長が講演

経団連事業サービス(中西宏明会長)は2月21日、東京・大手町の経団連会館で第28回「経団連 Power Up カレッジ」を開催し、第一生命ホールディングスの渡邉光一郎会長から講演を聞いた。概要は次のとおり。

■ 経営品質経営

当社では、代々の経営トップが経営品質を追求している。経営品質とは、製品・サービスの質ではなく、質の高い製品・サービスを産み出し続ける経営の質のことである。その向上に向けて、当社は終わりなき旅を続けてきた。

経営品質には4つの基本理念がある。「顧客本位」「社会との調和」「社員重視」「独自能力」であり、近江商人の「三方よし」にも通じる考え方である。この経営理念を組織の隅々まで共有させることが重要である。例えば、徳川家康と石田光成はそれぞれ立派な「旗印」を掲げていたが、関ケ原で勝利を収めたのは、旗印(理念)を軍全体に浸透させた徳川家康であった。理念は組織に浸透させ、実践されなければ意味を持たない。

■ 第一生命グループのDSR経営

1997年に「生涯設計」を軸とした「経営品質向上活動」など一連の変革を開始した。当時、生命保険の保有契約高は減少に転じていた。その背景には、バブル崩壊の影響も考えられたが、生産年齢人口が減少に転じたことに着目し、持続的な成長のためには大胆な経営革新が必要と判断した。そのとき進むべき道を示してくれたのは、創業者の事業哲学「世間の人が喜ぶか、無くてもいいと思うかを考えよ」である。この考えに立ち返り、一生涯にわたってお客さまに安心をお届けするという「生涯設計」のコンセプトを次々と具体的な組織・体制や商品・チャネルのかたちにしていった。

2010年、相互会社から株式会社に転換した。全く新しい会社になるための大転換であったが、これを「新創業」という言葉に込め、「変化は摩擦を生み、摩擦は進歩を生む」と社員に語った。そして、ガバナンス改革を通じた成長軌道への回帰を実現する改革プロセスとして活用した。新創業に伴い、これまでの経営品質経営に、当社らしい社会的責任を果たす決意を加えて「DSR(Dai-ichi's Social Responsibility)経営」の推進を標榜した。

DSR経営の精神を社内に浸透させる仕組みとして、「社内のベクトル合わせ」「モチベーションアップ」などとともに、各組織が実践している「好事例の共有・横展開」がある。年に一度グループ各社が集まって好事例を発表し合う「DSR推進大会」があり、これは好事例共有の象徴的イベントとなっている。

■ 第一生命グループのQOL向上の取り組み

Society 5.0時代を見据えて、今年度から中期経営計画を刷新した。コンセプトは、多様なビジネスパートナーとのCONNECT(つながり)のあり方を磨き、人々の自分らしいQOL(Quality of Life、生活の質)向上に貢献できる商品やサービスなどを追求していくことである。このコンセプトのもと、お客さまの生命・健康・就労・資産寿命を延ばす取り組みとそれぞれのリテラシー向上を一体で進めている。健康寿命との関連では、未病ケア、フレイル(健常から要介護へ移行する中間の段階)対策などがQOL向上に重要である。そのため、産官学連携を通じ、AIやビックデータを活用したヘルスケアや新商品・サービスなどを提供するとともに、専門医療機関であるナショナルセンターや全47都道府県とも連携し、情報発信や地域課題の解決に貢献している。

今後も、QOL向上をはじめとした社会課題解決を通じた価値創造と、企業としての成長を実現していきたい。

【経団連事業サービス】

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