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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2019年10月10日 No.3426 「4本の柱を軸に経済発展を推進」 ― リケッツ・ネブラスカ州知事一行との懇談会を開催

発言するリケッツ州知事

経団連のアメリカ委員会(早川茂委員長、植木義晴委員長、永野毅委員長)は9月9日、東京・大手町の経団連会館で、米国ネブラスカ州のピート・リケッツ州知事一行と懇談した。なお、経団連は昨年5月に訪米ミッションで同州を訪問し、リケッツ知事と懇談しており、今回が経団連として二度目の懇談機会となる。概要は次のとおり。

■日本は重要な貿易相手国

ネブラスカ州は、日米貿易協定締結に向けた交渉の大筋合意について歓迎している。ネブラスカ州にとってかけがえのないパートナーである日本は、2010年以降、ネブラスカ州へ約40億ドルの投資を行っており、特に牛肉、豚肉、卵、小麦については最大の輸出相手国となっている。牛肉については需要も伸びており、昨年の輸出額は対前年比11%増となる、4120億ドルを記録した。日米間で新たな貿易協定が発効すれば、日本とネブラスカ州の貿易も活性化するものと認識しており、早期実現を期待している。

■ネブラスカ州経済発展に向けた4本の柱

安倍首相が掲げた、日本の経済成長の推進のための「3本の矢」と同様に、ネブラスカ州は、①人材育成②効果的で効率の高い政策③歳出削減④グローバルマーケット開拓――の4本の柱を設け、経済発展を実現すべく取り組んでいる。

特に人材育成に関しては、労働力の訓練を行うだけでは不十分だと考えており、企業にとって即戦力となる人材を育成することを目標としている。そこで「再雇用プログラム」を立ち上げ、「ジョブ・コーチ」と呼ばれるサポート役が、個々の失業者のために再雇用に向けたカリキュラムやスケジュールをつくり、全面的に再雇用を支援する制度を設けた。この取り組みによって、失業期間を短縮するとともに、企業負担の失業給付税を25%削減することができた。

さらに15年から、企業が学生に対し自社の業務内容等について直接アピールする助成金プログラムを立ち上げた結果、卒業後に製造業選択の意思を示した若者の割合が、39%から75%と大幅に増加した例もある。また「ブループリント・ネブラスカ」というプログラムでは、今後30年にわたりどのように州として戦略的地位を構築するか、企業と一緒になり取り組んでいる。

■深刻化する安全保障問題

日米関係は、安全保障という観点でも非常に重要である。

2年前の北朝鮮によるミサイル発射には強い懸念を抱いた。当時、ちょうど日本に滞在中であり、ミサイルが頭上を通過したことを知り恐怖を感じた。現在も短距離ミサイルの発射が継続的に行われており、不安が絶えない。北朝鮮問題に対しては、日米が団結して対処しなくてはならない。

対中問題についても日米連携が必要不可欠であり、中国政府による知的財産の強制移転等の不公正な行為を決して容認してはならない。これは、産業界の力を向上させようというわれわれの努力への挑戦であり、サイバー攻撃やスパイ活動等とともに、日米両国にとって大きな脅威となることを理解する必要がある。

日米は、世界最大の貿易パートナーとして、連携を一層強化し、諸課題へ対処していくことが求められている。日本とネブラスカ州経済がさらなる発展を実現できるよう、さまざまなかたちで協力を継続していきたい。

【国際経済本部】

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