経団連事業サービス(十倉雅和会長)は3月27日、東京・大手町の経団連会館で、ミドルマネジャー向け年間研修「経団連グリーンフォーラム」の第19期修了式を開催した。修了生のほか、チーフアドバイザーの大橋徹二審議員会副議長・経営労働政策特別委員長(コマツ会長〈当時〉)とアドバイザーの大久保幸夫リクルートフェロー・リクルートワークス研究所アドバイザーが出席し、修了生へエールを送った。
■ 大橋チーフアドバイザー講話

コマツが考える企業価値とは、お客さまや社員、株主、地域コミュニティの方々など、社会を含む全てのステークホルダーから寄せられる信頼度の総和であり、その最大化を図ることが経営の基本である。そうした経営を行ううえで、ミドルマネジャーはトップと現場をつなぐ大変重要なポジションにいる。ミドルマネジャーである皆さんがビジネスの実行や判断を行う時、それは企業価値を高めることにつながるかどうか、各自の価値基準や優先順位に照らして考え、行動してもらいたい。
また、このグリーンフォーラムで得た知識はもちろんのこと、共に学んだ仲間も皆さんにとって貴重な財産である。企業や業種、利害関係を超え、何でも率直に相談し合える関係性を今後もぜひ継続してほしい。
■ 大久保アドバイザー祝辞

2024年5月の開講式の時と比べて自分は成長できたか、良い方向に変わることができたかを振り返ってほしい。多くの方がリーダーやマネジャーとしてひと皮むけたことを実感していると思うが、修了という区切りは新たなスタートであり、今日からが皆さんのリーダー、マネジャーとしての本番でもある。グリーンフォーラムを経て上向いた自身の成長速度を維持し、さらなる飛躍を遂げるためには、修了後の意識と行動が大切であり、自らの意志によって学びと実践の繰り返しを習慣化することが重要である。グリーンフォーラムを皆さんが目指す未来に到達するための礎とし、力強いスタートを切ってもらいたい。
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最後に修了生一人ひとりがスピーチを行った。「一人でも学べることはあるが、さまざまな業種から参加している多様なミドルマネジャーたちと共に学ぶことに大きな意義があった。グループワークなどを通じ、多くの気付きと視野の広がりを感じる10カ月間となった」「自身の価値観や存在意義などを深く考えたうえで、キャリアゴールを具体的に描くことができた。グリーンフォーラムの同期という切磋琢磨し合える仲間と共に、プランを確実に実行することを誓う」「学んだスキルを業務のなかで実践するにつれ、自らが成長している手応えを感じることができた。これからも学習と実践を繰り返し、経営を担う人材となることでさらに成長した姿を皆さんにお見せしたい」など、感想や今後の意気込みが語られた。
「経団連グリーンフォーラム」は、職場をリードする幹部人材の育成を目的として、06年に開講。演習を中心に、リーダーシップ、キャリアデザイン、ロジカルコミュニケーション、ビジネス・ネゴシエーション、マーケティング、プレゼンテーションなど、ミドルマネジメントに求められるマインドとスキルを学ぶ年間研修である。第20期は6月に開講予定で、現在参加者を募集している。対象はミドルマネジャークラスで、定員は60人。参加申し込み、問い合わせは、経団連事業サービス講座事業部門研修担当(電話03-6741-0042)まで。
https://www.keidanren-jigyoservice.or.jp/seminar/cat3/cat/6533484e94e3ccf02bea384a25cd0c6fbc278e8a.html
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