経団連自然保護協議会(西澤敬二会長)は10月9~12日、アラブ首長国連邦・アブダビで開催された国際自然保護連合(IUCN)が主催する「世界自然保護会議(World Conservation Congress, WCC)2025」に参加した。
オープニングセッション
鎌田和彦同協議会副会長がハイレベルフォーラムに登壇し、日本産業界の取り組みや考え方を説明したほか、同協議会が企画したイベントの開催や、国際機関・組織首脳との面会を通じて、2030年ネイチャーポジティブ(NP)に向けた課題や今後の展望等について意見交換を行った。
■ フォーラム、他団体主催イベントでの登壇
ビジネスサミットのオープニングセッション「生物多様性とレジリエンスのための資本動員」では、鎌田副会長が木材由来のバイオエタノールや医薬品の生産、森林価値の評価研究など森林資源を生かす産業界の取り組みを紹介した。
IUCN主催イベントでは、饗場崇夫同協議会企画部会長がOECM(Other Effective area-based Conservation Measures)(注1)の国内事例やIUCNとの協働成果を紹介し、同協議会・IUCN・環境省によるOECMレポート共同プロジェクトの開始を発表した。
■ 経団連自然保護協議会企画イベントの開催
同協議会企画イベント
同協議会は、IUCNアジアパビリオンで「アジアにおけるGBFターゲット3(注2)への貢献に向けたOECMの取り組み拡大」をテーマとするイベントを主催した。
冒頭、IUCNアジア地域担当の責任者が、2030年目標の一つである「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」の達成に向け、国などによる保護地域の設定だけでなく、民間が所有する土地を管理しながら保全に取り組むOECMへの取り組みが重要なアプローチであるとの考え方を説明した。
続くパネル討議では、大学・企業・NGO・地域原住民の代表者がOECMへの具体的な取り組み事例を紹介した。参加者から多くの質問が寄せられ、盛況なイベントとなった。
■ 海外団体との面談
左からムバラク氏、鎌田副会長、饗場部会長
会場内では、IUCNのラザン・アル・ムバラク会長をはじめ、国連開発計画(UNDP)、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)の幹部と面談し、OECMの国際的普及の促進等をテーマに今後の協働・連携の方向性等について意見交換した。
生物多様性条約事務局(SCBD)のアストリッド・ショーメーカー事務局長、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のトニー・ゴールドナー事務局長、国連環境計画(UNEP)の幹部とも面会し、同協議会が実施した日本経済界の生物多様性への取り組みに関するアンケート結果を説明した。生物多様性と気候変動等との統合的アプローチの促進に向けた意見交換も行った。
(注1)保護地域以外で生物多様性保全に資する地域
(注2)30年までに陸域・内水域・沿岸域・海域の少なくとも30%を、効果的に管理され、公平に運営され、代表性が確保された保全地域およびOECMとして保全することを目指す、昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の重要目標の一つ
【教育・自然保護本部】
