1. トップ
  2. 月刊 経団連
  3. 2021年
  4. 10月号
月刊 経団連

月刊 経団連2021年10月号

特集 新時代の日ASEAN関係 ─連携と協創による持続可能な社会の実現に向けて

巻頭言

ASEAN市場について

橋本 英二 (経団連副会長/日本製鉄社長)

ASEAN(東南アジア諸国連合)は多様な言語、民族、文化等を相互に尊重しながら成長してきた。発展の段階も国によって異なり、1人当たりの鉄鋼消費量は、多くの製造業が立地するタイやベトナム等(250kg/年)と今後成長が期待されるインドネシアやフィリピン等(50kg/年)と多様である。現在の年間鉄鋼消費量は約8千万トンと世界の5%に留まるが、2030年には1億4千万トンに成長することが期待されている。

続きを読む

特集

新時代の日ASEAN関係 ─連携と協創による持続可能な社会の実現に向けて

ASEAN(東南アジア諸国連合)は1967年の設立以来、半世紀以上にわたり、加盟国を拡大しながら地域協力機構として域内における経済成長、社会・文化の発展などに取り組んできた。こうした中、近年のASEANの経済発展を背景に、日本にとっての重要性のみならず、国際社会においてASEANが果たす役割への期待が高まっている。
そこで経団連では、ASEANの持つ重要性に改めて着目し、2021年6月に、提言「新時代の日ASEAN関係─連携と協創による持続可能な社会の実現に向けて」を公表した。

座談会:新時代の日ASEAN関係

  • 原 典之 (経団連アジア・大洋州地域委員長/三井住友海上火災保険会長)
  • 佐々木 伸彦 (日本貿易振興機構 (JETRO) 理事長)
  • 東原 敏昭 (経団連副会長/日立製作所会長)
  • 大庭 三枝 (神奈川大学法学部教授)
  • 木村 福成 (慶應義塾大学経済学部教授)
  • ■ 国際社会におけるASEANの重要性
  • 新提言の狙いと背景
  • 経済面でのASEANの中心性
  • 新時代における日ASEAN関係
  • ASEANの市場・経済圏としての魅力
  • ASEANの地政学的重要性
  • ■ ASEANが直面する課題
  • 中進国の罠とASEANの統合
  • 自然災害とリスク管理
  • タイランド4.0への貢献
  • JETROが支援する海外スタートアップ連携
  • ASEANの政治的課題と外交戦略
  • ■ 日ASEAN連携による発展の可能性
  • 日ASEAN連携の頑健性
  • ASEAN経済社会のレジリエンス向上
  • 信頼関係を築くための人財育成・人的交流
  • JETROの今後の取り組み
  • 日ASEAN連携による課題解決
  • ■ 地球規模課題の解決に向けた協力
  • ミドルパワーとして期待される日ASEAN
  • 環境課題とバックキャストの必要性
  • 社会課題解決のためのオープンイノベーション
  • 対EU戦略と国際経済秩序の維持
  • アジア・大洋州地域委員会の今後の活動
  • ■ 経団連の活動への期待
  • 日ASEANの新たな関係性
  • 社会実装の具現化に向けて
  • ASEANと経団連の力の集結
  • 経団連が果たす役割

【提言】
「新時代の日ASEAN関係」の概要と経団連活動の推進

https://www.keidanren.or.jp/policy/2021/056.html
 伊藤 雅俊(経団連アジア・大洋州地域委員長/味の素会長)
 原 典之(経団連アジア・大洋州地域委員長/三井住友海上火災保険会長)

  • 日ASEAN経済関係強化に向けた経団連の取り組み
  • グローバル環境の変動と連携の重要性
  • 5つのアクション
  • 連携・協創に向けた経団連活動の推進

JICAが考えるコロナ後のASEAN協力
 山田 順一(国際協力機構(JICA)副理事長)

  • コロナ禍を踏まえた支援
  • 日本経済とASEANの関係の強化
  • コロナ後を見据えた迅速な対応

日本・ASEANのパートナーシップと新たなビジネスチャンス
 中尾 武彦(みずほリサーチ&テクノロジーズ理事長/前アジア開発銀行総裁)

  • ASEAN(東南アジア諸国連合)と日本の歴史的なパートナーシップ
  • ASEANのポテンシャル
  • 新たなビジネスチャンス

現実的なエネルギー・トランジションの実現に向けた日ASEAN協力
 南 亮(資源エネルギー庁首席国際カーボンニュートラル政策統括調整官)

  • ASEANにおけるカーボンニュートラル実現に必要な点
  • 研究機関によるモデル分析
  • ASEANのトランジション実現に向けた協力
  • 今後の取り組み

ASEAN地域における質の高いインフラ整備
―大成建設の取り組み
 平野 啓司(大成建設専務執行役員・国際支店長)

  • 当社とASEANとの関わり
  • 質の高いインフラ整備に向けて
  • 最後に

ASEAN地域でSDGsを実現する、金融包摂型FinTechサービス
 中島 徳至(Global Mobility Service代表取締役社長)

  • 貧困層から抜け出すことができない人々
  • テクノロジーを活用した信用創造
  • “五方良し”のビジネスモデル

ASEANにおける自律的な成長に向けた「人財」育成
―デンソーの取り組み
 大石 小次郎(General Manager, Administration Division / DENSO International Asia Co.,Ltd. / DENSO Training Academy Thailand)

  • モノづくり現場を支えるリーダー人財の育成
  • 各国の産業発展の土台となる技能・技術レベルの向上に貢献
  • タイにおけるLean Automation System Integrator(LASI)プロジェクト

ページ上部へ戻る

連載

新会員紹介

「月刊 経団連」一覧はこちら