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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2013年6月6日 No.3133 TICAD V開催にあわせアフリカ各国首脳と懇談

左から安倍首相、米倉会長、ハイレマリアム・エチオピア首相

「躍動のアフリカと手を携えて」をテーマに、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が1日から3日、横浜で開催された。会期中、経団連は、アフリカ各国首脳との交流会の開催、米倉弘昌会長をはじめとする経団連幹部の全体会合への出席ならびにアフリカ各国首脳との個別会談を行った。概要は次のとおり。

1.アフリカ各国首脳との交流会を主催

経団連は1日、アフリカ各国首脳との交流会を開催し、会員企業から約130名、アフリカ各国から約160名の参加を得た。

冒頭、米倉会長は、近年めざましい経済成長を遂げるアフリカ諸国は、消費市場や投資先として注目されており、わが国経済界は、官民連携のもと広域インフラ整備や雇用に直結する産業人材の育成で協力していきたいとあいさつした。

続いてハイレマリアム・アフリカ連合議長・エチオピア首相は、経団連のTICAD V開催への協力に謝意を表するとともに、アフリカ各国は、農業・鉱業・製造業など幅広い分野で日本企業にビジネス機会を提供したいと述べたうえで、日本企業には、アフリカ市場を見ていただき、実際のビジネスに結び付けてほしいと期待を示した。

最後に来賓の安倍晋三首相が、豊富な資源、広大な土地、巨大な市場のあるアフリカは自信と希望に満ちており、日本政府は、日本企業の技術とノウハウや高度成長をけん引した経験と知恵をアフリカに役立てる触媒の役割を果たしたいと述べた。

レセプションでは、経団連の会員企業代表がアフリカ各国首脳と直接に対話し交流を深めた。

2.「民間との対話」セッションでのプレゼンテーション

また1日、森喜朗元首相が議長を務める「民間との対話」セッションに米倉会長をはじめ経団連幹部が出席した。同会合では、安倍首相のビジネス環境整備のアフリカへの要望の発言に続き、米倉会長が、アフリカ各国首脳、国際機関代表が出席するなか、わが国企業のインフラ整備、食糧の安定供給、人材育成での協力の進め方について説明した。また、小島順彦副会長と宮原耕治副会長から、規制の緩和、関税の引き下げ、治安の改善を要望した。

3.テーマ別会合への出席

2日、坂根正弘副会長と加瀬豊サブサハラ地域委員長が、それぞれ「成長基盤の強化」「成長のための民間部門、貿易投資の強化」のセッションに参加、環境分野での協力の可能性やビジネス環境整備、投資協定の締結などの投資促進策について、経済界の考え方をアフリカ各国首脳に伝えた。

4.各国首脳との個別会談

会期中、横浜と経団連会館で、米倉会長、木村康中東・北アフリカ地域委員長、加瀬サブサハラ地域委員長が、以下の要人と会談した。

  • ハイレマリアム・エチオピア首相(米倉会長)
  • ダラグ・エジプト計画・国際協力相(木村委員長)
  • ムガベ・ジンバブエ大統領(加瀬委員長)
  • サル・セネガル大統領(加瀬委員長)
  • ニャシンベ・トーゴ大統領(加瀬委員長)
  • オトゥマニ・モロッコ外相(加瀬委員長)
  • ポウエWTO/UNCTAD国際貿易センター企業・機関支援局長(加瀬委員長)

なお、TICAD V出席のため来日したズマ南アフリカ大統領を3日、経団連会館に招き、米倉会長以下80名の経済界代表との懇談会を開催した(詳細別掲)。

◇◇◇

安倍首相は、TICAD Vにおいて、アフリカ51カ国の代表に対し、今後5年間で、政府開発援助の1.4兆円を含め、官民で最大約3.2兆円の支援を約するとともに、アフリカ開発のための戦略的マスタープランの策定を提案し、さらに対アフリカ民間投資促進のためのビジネス環境整備を各国に求めた。

これらの内容は、本年5月に経団連が全面的に協力して取りまとめたTICAD V推進官民連携協議会(共同座長=岸田文雄外務大臣、坂根正弘副会長)の提言「躍動のアフリカと切り開く日本経済の新たな地平」を踏まえたものであり、本年1月の経団連提言「サブサハラ・アフリカの持続可能な成長に貢献するために」を反映したものである。

【国際協力本部】

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