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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年8月6日 No.3235 講演「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と日本の未来」 -夏季フォーラム2015第4セッション

第4セッションでは、「東京オリンピック・パラリンピック競技大会と日本の未来」をテーマに、同大会組織委員会事務総長の武藤敏郎氏から講演を聞くとともに意見交換を行った。武藤氏の講演の概要は次のとおり。

講演する武藤組織委員会事務総長

武藤氏は、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック大会に向けた現在の準備状況などについて説明した。まず武藤氏は、新国立競技場の建設計画がゼロベースで見直される経緯を紹介するとともに、組織委員会や東京都が整備する競技施設についても、「オリンピック28競技のうち10競技の会場を既存施設などに変更することで、1700億円相当の費用節減を行う」とした。大会のビジョンに関しては、「アスリートだけでなくすべての人が自己ベストを目指す」「世界からさまざまな人種・宗教の人々が集まる機会に、多様性を認め合い、調和させる」「そして未来につなげる」の3つを基本コンセプトに、史上最もイノベーティブで、世界にポジティブな改革をもたらす大会にしたいと述べた。

また、大会を成功させるにとどめず、2020年以降へのレガシー(遺産)を形成するために、スポーツ・健康、文化・教育、復興・オールジャパン・世界への発信、街づくり・持続可能性、経済・テクノロジーを5本柱として、それぞれ専門委員会を設けて議論を進めていることを紹介し、「2030年、2040年になって『今の日本があるのは、2020年オリンピック・パラリンピックのおかげだ』と振り返ってもらえるようにしたい」と抱負を語った。

<自由討議>

その後の自由討議では、「テロや地震などへの安全・安心対策が不可欠」「東北復興をはじめ日本の再生を世界に見てもらうことが大事」「急増する外国人観光客の受け入れ体制を充実させるべき」「世界で注目される日本食をさらに広めるチャンス」「日本人選手・チームの活躍に向けた競技力強化が重要」など大会成功の条件について多くの意見があった。

また、「大会開催後の経済停滞を回避しなければならない」「オリンピック・パラリンピックを契機にイノベーションを加速させ、その後の発展につなげたい」「国民全員に関わる『健康』をレガシーにすべき」といった2020年以降を見据えた課題など、幅広い意見が出された。

【政治・社会本部】

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