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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年3月15日 No.3354 ドンチェフ・ブルガリア副首相と懇談 -日・ブルガリアの関係強化に向けた可能性を聞く

ドンチェフ副首相(中央)と
小林副会長(左)、佐藤委員長(右)

経団連の小林健副会長ならびに佐藤義雄ヨーロッパ地域委員長は2月23日、東京・大手町の経団連会館でブルガリアのトミスラフ・ドンチェフ副首相と懇談した。副首相の発言要旨は次のとおり。

■ 日・ブルガリア間の関係強化

今年1月に安倍首相がブルガリアをはじめとするバルカン諸国ならびにバルト三国を訪問した際、日本を訪問するよう招待を受け、今後の両国間の政治・経済関係の強化に向けた具体策を検討すべく訪日した。地理的に離れてはいるが、日本とブルガリアは歴史的に緊密な関係を有し、日本政府ならびに経済界とも良好な関係にある。これを活かし、パートナーとして新たな機会を模索していきたい。2025年万博の大阪開催の実現も応援している。

■ ブルガリアの経済情勢・ビジネス環境

ブルガリアはEUに加盟し10年に満たないが、その間に経済危機を克服し、基幹となる産業分野を再建してきた。今後は、経済面でさらなる統合を進めるべく、ユーロ圏への速やかな参加を実現したい。

わが国を通じ、大規模なEU市場へのアクセス機会を提供できる。産業分野別では、IT分野の振興に注力しており、GDPに占めるIT産業の比率の倍増を目指している。

また、ブルガリアは自動車部品の生産拠点として知られているが、今後は完成車の製造能力も高めていきたい。バルカン諸国をはじめ周辺各国と接続する鉄道、道路、空港や電力といったインフラの拡充にも努めており、日本企業の参入を歓迎する。

■ 日EU EPAとBrexit

反グローバル化の傾向が高まるなか、日EU EPAは世界に向けて前向きなメッセージとなり、その意義は大きい。18年上半期のEU議長国として、可能な限り早期に実現すべく作業を進めたい。

一方、英国のEU離脱は極めて残念である。ブルガリアへの影響は限られるが、EU域内のビジネスにも大きな衝撃を与えるだろう。

【国際経済本部】

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