2020年の東京オリンピック・パラリンピック出場を目指すアスリートなどを対象とした「アスナビ」(注)説明会が5月14日、東京・大手町の経団連会館で行われた。
経団連(中西宏明会長)では、スポーツ支援、そしてオリンピック・パラリンピックの成功に向けた重要テーマの一つとして、アスリートの雇用促進やセカンド・キャリアの形成支援に力を入れている。アスリートが安定した生活基盤を得て競技に打ち込めるよう、14年度から日本オリンピック委員会(JOC)による就職支援事業「アスナビ」に協力、今回で6回目の説明会開催となった。
経団連会員企業の人事・採用責任者など約80名が出席。平岡英介JOC副会長兼専務理事が冒頭あいさつした後、「アスナビ」採用の事例紹介に続いて、フェンシングの吉村美穂選手(2016年アジアジュニア選手権優勝)、パラバドミントンの島田務選手(2015年世界選手権銅メダル)ら就職を希望する7名のアスリートがプレゼンテーションを行い、競技活動での実績とともに「自分は企業に何で貢献できるか」をアピールした。
あわせて、バレーボールでソウル・バルセロナ・アトランタオリンピック出場の大林素子氏が登壇した。大林氏は、「アスリートの強みは、極限まで自分を追い込み、苦しい時も頑張り切れる力があること。何があっても耐え、乗り越えていける人材であり、ぜひお勧めしたい。『こんなに頑張っている人が身近にいる』と思っていただくことで、会社も元気になる」と参加者に呼びかけた。
説明会の終了後は、アスリートと企業関係者による情報交換会も設けられた。これらを通じて、アスリートの採用・支援に関心を持った企業には、後日、JOCを通じて個別面会の場が設けられる。
(注)アスナビ(アスリートナビゲーションシステム)=トップアスリートと企業によるWin-Winの関係を構築するために、JOCが2010年から実施。これまで企業178社に276名のアスリートが採用されている
https://www.joc.or.jp/about/athnavi/
【ソーシャル・コミュニケーション本部】