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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 週刊 経団連タイムス 2019年8月8日 No.3419 夏季フォーラム2019 -第3セッション「内外経済情勢と今後の方向性」「人生100年時代の教育」「地方創生」「エネルギー政策」テーマに分科会形式で討議

夏季フォーラム第3セッションでは、「内外経済情勢と今後の方向性」「人生100年時代の教育」「地方創生」「エネルギー政策」をテーマに、分科会形式で討議を行った。

第1分科会「内外経済情勢と今後の方向性」(議長=國部副会長)

國部副会長

冒頭、議長の國部毅副会長から「先行きのリスクを含めた国内外の経済情勢に対する認識やそれに対する各企業の取り組み・政府が果たすべき役割と、日本経済・企業の潜在成長力を高めていくための課題と解決の方向性という2つの論点に沿って議論を深めたい」との発言があった。

続いて、問題提起として十倉雅和審議員会副議長から「米中貿易摩擦の影響やグローバル・サプライチェーンの分断等のリスクがあるなかにおいて、わが国としては、ルールに基づく自由で開かれた多国間主義の重要性を積極的に発信する必要がある」、柄澤康喜審議員会副議長から、「着実な経済成長を図りつつ、将来世代への責任を果たすため、財政健全化および社会保障制度の持続性確保をさらに前進させるべく、スピード感を持って構造改革に取り組むことが重要である」といった発言があった。

これらを踏まえ、意見交換では、「わが国では足もとで3つの安定(経済、政治、社会)が続いていることを好機としてとらえ、今まさに将来に向けた期待成長率を高めていくための経済構造改革を進めていくことが必要」「さまざまな海外リスクへの対応に加え、10月からの消費税率の引き上げの影響や深刻な人材不足の状況などを注視し、必要に応じて政府に働きかけるべき」といった意見が出された。

第2分科会「人生100年時代の教育」(議長=渡邉副会長)

渡邉副会長

冒頭、議長の渡邉光一郎副会長が教育改革およびリカレント教育について、採用と大学教育の未来に関する産学協議会や中央教育審議会など諸会議での検討状況および現状を説明し、「Society 5.0時代の人材育成・高等教育のあり方と、産業界が協力・連携すべき事項等について議論を行いたい」と述べた。

次に、古賀信行審議員会議長が「日本の大学再興のためには各大学の強みに基づくさらなる機能分化が重要」と問題提起し、続けて遠藤信博審議員会副議長から、「これまでの『教える』教育から、自ら学ぶ行動を促す『育てる』教育に変革すべき」との指摘があった。

これらを踏まえ、意見交換では、「個々の能力を伸ばし、考える力を育てる教育の重視と、文理分断型の教育制度からの脱却が必要である」「企業は、教員の派遣、PBL型授業への協力、インターンシップの受け入れ等、実社会に根差した大学教育に積極的に関与すべきである」「大学は、社会ニーズに即したカリキュラムの不断の見直しや卒業要件の厳格化など、教育の質の持続的向上が必要である」「仕事と学びの好循環を構築するため、企業には従業員の自発的な学び直しを支援するとともに、その成果を適切に評価し、処遇することが求められる」といった意見が出された。

第3分科会「地方創生」(議長=冨田副会長)

冨田副会長

冒頭、議長の冨田哲郎副会長が、地方創生に向けて経済界として主体的なアクションを進めていく必要性について指摘。「各社の取り組みを中心に具体的に議論したい」旨の発言があった。

次に、篠原弘道副会長から札幌市における人流・購買データ等を活用したマーケティングサービスの拡充や横浜市におけるデマンド交通サービスの提供事例等について、大橋徹二副会長から、本社機能の一部移転やICT・IoTを活用した農業の生産性・所得向上に向けた取り組み等について、浅野邦子審議員会副議長からは、観光の生産性向上や地方創生の担い手づくりに向けて経済界が取るべきアクション等について説明があった。

これらを踏まえ、意見交換では、「経団連として企業間の連携を促進し、Society 5.0の社会実装に向けた事例をモデル的に実施すべき」との指摘があった。具体的には、観光・農業の振興、スマートシティーの展開、人材交流をはじめとする担い手づくり、地方大学とのエコシステムの構築等が挙げられた。また、これらの取り組みのカギとなるデータの利活用にあたっては、「自治体がハブとなり、経済界が標準化に取り組むべき」との意見が出た。

第4分科会「エネルギー政策」(議長=越智副会長)

越智副会長

冒頭、議長の越智仁副会長がエネルギー政策に対する経団連の基本的な考え方と最近の状況について説明。「日本のエネルギーシステムのあり方、SDGsへの貢献、今後の取り組み方針、の3点について意見交換したい」と表明した。

続いて、問題提起として、杉森務副会長から「S+3E(大前提の安全性+安定供給・経済効率性・環境性のバランス確保)を前提に、各エネルギー源のイノベーション創出に取り組むべき」、宮永俊一審議員会副議長から「技術の進歩は正確に予測できない。常に複数のストーリーを想定し、日本にとって最適なエネルギーシステムを構築すべき」との発言があった。

これらを受け、意見交換では、「再生可能エネルギーの主力電源化が不可欠」「原子力への国民理解醸成と事業環境整備が必要」「石炭火力・化石燃料の技術改善と継続利用を推進すべき」「多様な選択肢を確保しベストミックスの実現を図るべき」「S+3Eを前提に、3D(脱炭素化・分散化・デジタル化)への対応が求められる」「エネルギー政策を成長戦略として推進することが重要」「新たなエネルギーシステムに対応した投資回収の仕組みが必要」といった意見が出された。

【ソーシャル・コミュニケーション本部】

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