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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2019年12月5日 No.3434 第46回北陸地方経済懇談会を金沢で開催 -「『スマート・リージョン北陸』をめざして~『Society 5.0 for SDGs』で新たな時代を切り拓く」を基本テーマに

経団連と北陸経済連合会(北経連、久和進会長)は11月20日、金沢市内で「第46回北陸地方経済懇談会」を開催した。経団連から古賀信行審議員会議長をはじめ副会長らが、北経連から久和会長はじめ会員約120名が参加。「『スマート・リージョン北陸』をめざして~『Society 5.0 for SDGs』で新たな時代を切り拓く」を基本テーマに懇談した。

懇談会前の昼食懇談会では、金沢工業大学の大澤敏学長から、「Society 5.0 for SDGs」と地方創生の実現に向けた取り組みなどについて説明を聞き、北経連首脳を交えて意見交換を行った。

経済懇談会の開会あいさつで北経連の久和会長は、今年6月に北経連が発表した「北陸近未来ビジョン」を紹介。2030年代中ごろをターゲットに北陸のありたい姿を示した「スマート・リージョン北陸」を目指すためには、デジタル技術を活用して新たな付加価値を創造するSociety 5.0 の実現が不可欠としたうえで、北陸新幹線の1日も早い全線開業実現の重要性を強調した。

続いてあいさつした経団連の古賀審議員会議長は、「北陸近未来ビジョン」が描く将来はSociety 5.0 が目指す社会とリンクするとしたうえで、各地の取り組みを少しでも後押しできるよう、引き続きデジタル化の課題を精力的に検討すると応答。経団連の取り組みは各地での取り組みとの相乗効果を発揮してはじめて意味が出てくるとして、一層の連携を呼びかけた。

■ 産業振興と地域力の向上

「産業振興と地域力の向上」をテーマとする懇談では、北陸近未来ビジョンの実現に向けた取り組み、産業振興、地域力の向上、女性活躍等に関する北経連からの発言に対し、経団連から、(1)産業振興と地域力の向上のために最も重要なコンセプトはSociety 5.0 の実現。地方や中小企業も含め、わが国産業をどのように変革していくべきか検討していく(岡本毅副会長)(2)デジタルトランスフォーメーションを通じた産業構造の転換、産業の新陳代謝を進めるうえで、既存産業の保護からスタートアップ振興へと政策の軸足を移すべき(片野坂真哉副会長)(3)地域力向上には産学官連携による産業振興が重要であり、そのためにも地域を支える人材や、労働生産性の飛躍的向上につながるデジタル技術を活用できるSociety 5.0 人材の育成・確保が不可欠(渡邉光一郎副会長)(4)北陸3県の女性就業率は全国平均で高い水準にあり、女性活躍の先進地域。北陸とも連携し、女性活躍の機運をさらに高めていきたい(國部毅副会長)(5)デジタル技術の活用にあたってはセキュリティーの確保が何よりも大事。サイバーリスクハンドブックを一読のうえ、セキュリティー強化につなげてほしい(篠原弘道副会長)―との発言があった。

■ 社会基盤の整備促進と広域観光振興

「社会基盤の整備促進と広域観光促進」をテーマとする懇談では、社会基盤整備、広域観光振興、国際化推進に関する北経連からの問題提起に対し、経団連から、(1)デジタル技術のさらなる活用なども含め、長期的かつ計画的なインフラ整備や官民一体となった災害時の対応の必要性について訴えていく(大橋徹二副会長)(2)観光は地方創生の切り札。観光DMO(観光地域づくり法人)を中心として、地域のさまざまなステークホルダーの間で戦略や目的を共有しながら観光資源の磨き上げや受け入れ環境の整備が進むことを期待(石塚邦雄副会長)(3)北陸においてアジア諸国との交流や協力の強化が図られていることは大変すばらしい。経団連としても各国との関係強化に取り組み、アジアとともに持続的な成長を実現したい(中村邦晴副会長)(4)オリンピック・パラリンピック等経済界協議会では、北陸地方をはじめ各地域で企業・企業人の輪を広げ、来年の大会を盛り上げていきたい(早川茂副会長)―との発言があった。

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箔一(金沢市)で金箔工芸品の製作現場を視察

翌21日、一行は金沢市内にある箔一の第五工場などを訪問。浅野邦子会長(経団連審議員会副議長)、浅野達也社長の案内のもと、手技による金箔工芸品の製作模様や金箔製造工程などを視察した。

【総務本部】

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