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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年12月10日 No.3479 第47回北陸地方経済懇談会を開催 -「『スマート・リージョン北陸』を目指して~新型コロナウイルスを克服し、新たな成長を実現する」を基本テーマに

経団連と北陸経済連合会(北経連、久和進会長)は11月27日、富山市内で第47回「北陸地方経済懇談会」を開催した。経団連からは古賀信行審議員会議長はじめ副会長らが、北経連からは久和会長はじめ会員約120名が参加(うち約50名はオンライン参加)し、「『スマート・リージョン北陸』を目指して~新型コロナウイルスを克服し、新たな成長を実現する」を基本テーマに意見交換を行った。

南北接続後の富山駅にて

懇談会に先立ち、森雅志富山市長から、同市のコンパクトなまちづくりについて説明を受けた後、その要であるライトレール(路面電車)の南北接続事業が今年3月に完了した富山駅を視察するとともに、同駅から実際に乗車し懇談会会場に向かった。

昼食懇談会では、新田八朗富山県知事のあいさつの後、齋藤滋富山大学長から、同大学における人材育成やエネルギー・医療分野等における研究開発の取り組み等を聴き、北経連首脳を交えて懇談した。

経済懇談会では、冒頭の開会あいさつで北経連の久和会長が、北陸新幹線全線開業後の2030年代中ごろをターゲットに北陸の目指すべき将来像を取りまとめた「スマート・リージョン北陸」について言及。多岐にわたる課題に全力を挙げて取り組むと決意を表明した。

これに対し、経団連の古賀審議員会議長は、ウィズコロナ・ポストコロナを見据え、さまざまな課題について従前に増して精力的に提言を重ねるとともに、30年のあるべき姿を描き、「。新成長戦略」を取りまとめたと、直近までの活動を報告。新型コロナという困難に直面する今だからこそ、北経連と経団連がこれまで以上に密に連携し、日本の新しい成長に向けた道を共に切り拓いていきたいと述べた。

■ テーマ1「ウィズコロナ時代を見据えた地域力の向上と産業振興
~東京一極集中打破に向けて」

テーマ1の懇談では、北経連からの問題提起に対し経団連から、

  1. (1)提言「。新成長戦略」が30年に実現を目指す未来像に向けて、「DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じた新たな成長」「働き方改革」「地方創生」「国際経済秩序の再構築」「グリーン成長の実現」を軸に展開していく所存(太田純副会長)
  2. (2)ポストコロナの時代においては、決して元の世界に戻してはならず、これを契機にDXを加速させ、Society 5.0を創造することが何より重要(篠原弘道副会長)
  3. (3)ポストコロナに向けて、これまでの規制や制度を抜本的に見直し、DXを進めることが必要(佐藤康博副会長)
  4. (4)Society 5.0で活躍できる人材を育成する大学教育を実現するには、企業と大学との「組織対組織」による包括的な連携を通じた研究と教育の一体的推進等が肝要(早川茂副会長)
  5. (5)「ダイバーシティは企業の“成長”につながる」ということを経営者自身が確信し、同時に社内で共有することがカギ(平野信行副会長)
  6. (6)新型コロナを契機に、就業面で地方居住のハードルが下がりつつあるなかで、地方への人の流れを創出するためには、人を惹きつける地域づくりが不可欠(隅修三副会長)
  7. (7)経済と環境の好循環を図るなかで「2050年カーボン・ニュートラル」の実現を目指すためには、ビジネス主導のイノベーションの創出が必須(杉森務副会長)

――との発言があった。

■ テーマ2「社会基盤の整備促進と広域観光振興
~日本海国土軸の中枢を担い、人や企業を惹きつける北陸」

テーマ2の懇談では、北経連からの問題提起に対し、経団連から、

  1. (1)インフラの整備や活用においても、デジタル技術を大胆に取り入れながら、従来の発想にとらわれず大きく変革していくことが必要(山内隆司副会長)
  2. (2)官民連携のもと、ウィズコロナを前提とした観光振興の取り組みを進めることや、新型コロナによる変化をチャンスととらえ、観光の新たな価値の創造に取り組むことが重要(大橋徹二副会長)

――との発言があった。

【総務本部】

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