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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年5月19日 No.3544 経団連企業人政治フォーラムが講演会を開催 -福田衆議院議員が講演

福田氏

経団連企業人政治フォーラム(大塚陸毅会長)は4月6日、都内で講演会を開催した。自由民主党総務会長を務める福田達夫衆議院議員が、政治と経済の連携の重要性等について講演した。概要は次のとおり。

私はもともと商社に勤める“企業人”だった。勤務していた1990年代から2000年代にかけては、政治をめぐるさまざまな事件等を背景に、統治機構改革が叫ばれる時代であり、政治と経済との間には、互いに距離を置かなければならないというムードがあった。

しかしながら、企業で働く方々にも、より政治を身近に感じてもらい、政策を一緒に考える機会を増やすことは重要であると考えた。当時、私の発案を聴いた経団連の方たちの尽力により、経団連企業人政治フォーラムが設立された経緯がある。本日、このように進化したフォーラムで講演の機会をいただき、感慨深く、光栄に思う。

政治家としての活動においても、企業人として培った「俯瞰する視座」を大切にしている。例えば、政治の舞台で、従来は政策に関係する当事者の納得感をもたらすことに重きを置いてきた側面があるが、政治も企業経営等と同様に、「政策がどのような価値をもたらすのか」という、政策の効果やリターンを一層重視すべきである。

こうした発想は、政党改革にも通ずる。国民にとっていかに有益なアウトプットをもたらすことができるか、という視点に立って、政治家は力を発揮する必要がある。そうした観点から、私自身、今後も積極的に統治制度や政治風土を改革していきたいと考えている。

また、政治の役割の一つに、「先行きを示す」ことがあると考えている。今般の新型コロナウイルスの流行は、今なお社会経済活動に大きな影響を与え続ける課題である。事業活動や日常生活を営むうえでは、政治が国民に対し、「全体の状況や今後の動向に関する見通し」を示すことが大切である。感染状況の正確な予測は難しいところがあるものの、民間企業の持つさまざまなビッグデータを活用することで、おおよその予測を立てることができるようになっている。課題先進国であるわが国において、ビッグデータの自由な利活用を契機に、民間企業が、新しいビジネスや課題解決のあり方を提案し、そうしてつくり出したビジネスモデルを、世界に積極的に展開していくことを期待している。

現在、ロシアによるウクライナ侵攻等も背景に、国際情勢の先行きは不透明さを増している。こうしたなかで、自由で開かれ、モノや人の流動性が高い世界を維持することができるよう、わが国としてもより一層努力していく必要がある。政界では「若手」と呼ばれる40代から50代を中心とする国会議員のなかには、非常に優れた能力をもつ者が数多くいる。内外の重要政策課題の解決に向けて、こうした次世代の政治家と企業人が、より一層連携を深めていくことが重要である。

【総務本部】

経団連企業人政治フォーラム(Keidanren Political Forum)のご案内

大臣や主要な政治家、有識者を招いた講演会の開催などを通じ、企業人の政治参加意識の高揚と、企業人と政治とのコミュニケーションの促進に務めています。
企業人の声で政治を変えるために、皆さまのご参加をお待ちしております。

◆ 入会のご案内は、ウェブサイトをご参照ください
URL: https://www.bpf.jp/

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