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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2023年8月3日 No.3601 関西会員懇談会を開催 -「成長と分配の好循環を実現する」をテーマに

十倉会長

経団連(十倉雅和会長)は7月11日、大阪市内で「関西会員懇談会」を開催した。十倉会長、各副会長、関西地区の会員などあわせて約370人が参加。「成長と分配の好循環を実現する」を基本テーマに懇談した。また、懇談会の開催に先立ち、関西経済連合会(関経連)首脳と、(1)グリーントランスフォーメーション(GX)の推進(2)デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進(3)スタートアップ振興(4)コーポレートガバナンスの推進(5)2025年大阪・関西万博の成功――をテーマに、意見交換した。

懇談会開会にあたり、十倉会長は、経団連会長2期目も引き続き「サステイナブルな資本主義」の実践に取り組むとしたうえで、「成長と分配の好循環の実現を通じて、日本経済にダイナミズムを取り戻していく」との決意を示した。また、開幕まで2年を切った大阪・関西万博について、会場建設費の経済界募金への協力に感謝の意を表明するとともに、万博の成功に向けて、全国的な機運の醸成を呼びかけた。

続いて、5月31日の経団連定時総会で選任された澤田純副会長、垣内威彦副会長、亀澤宏規副会長が抱負を述べた。

■ 関西経済の活性化に向けて

「関西経済の活性化に向けて」をテーマとする懇談では、日建設計の亀井忠夫会長から、関西の歴史・文化・地勢的遺産を活かした街づくりについて、センコーの福田泰久会長から、物流業界における人材確保・育成について、それぞれ発言があった。

これに対して、経団連から、

  1. (1)街づくりを通じたGXの実現は、都市の魅力向上にも大きく貢献する。また、DXの推進等を通じた観光産業の収益力・生産性の向上も求められる(菰田正信副会長)
  2. (2)持続可能な物流を実現するためには、物流の標準化やDXを活用した生産性向上を推進するとともに、商慣習の是正等が欠かせない(永野毅副会長)
  3. (3)大阪・関西万博は、日本各地へのインバウンド拡大の観点からも大変意義深い国家的なイベント。万博を成功に導くためには、全国的な機運醸成に向けた企業の協力が欠かせない(永井浩二副会長)

――との発言があった。

■ 産業競争力強化に向けて

「産業競争力強化に向けて」をテーマとする懇談では、ヤンマーホールディングスの森本繁相談役から、産業用動力源のカーボンニュートラル(CN)への取り組みについて、関西テレビ放送の嘉納修治会長から、コンテンツの海外展開について、それぞれ発言があった。

これに対して、経団連から、

  1. (1)内燃機関に利用する水素やアンモニアといった新たなエネルギー資源は、国際競争上のイコールフッティングの観点から、量、コストともに国が責任をもって供給体制を整備する必要がある(橋本英二副会長)
  2. (2)コンテンツ産業を強化するためには、国を挙げてクリエーターへの支援を行っていくことが必要である。具体的には、人材支援・育成、海外展開、拠点整備、そして推進体制の整備が求められる(南場智子副会長)
  3. (3)生産性向上や産業競争力の強化に向け、企業は大学と連携・協働しながら社員のリカレント教育を推進することが重要である。政府は、そのための公的なコーディネート機能を強化する必要がある(小路明善副会長)

――との発言があった。

また、住友電気工業の松本正義会長(関経連会長)は、大阪・関西万博の全国的な機運醸成ならびに年内に販売開始を予定している前売り入場券の購入の呼びかけに取り組む決意を表明するとともに、引き続き、経団連幹部の協力を求めた。

◇◇◇

懇親パーティーに登場した「ミャクミャク」

その後開かれた懇親パーティーでは、来賓として2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長があいさつし、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が登場した。ポストコロナの時代が幕を開けるなか、多くの参加者が自由に交流を深めた。

【関西事務所・総務本部】

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